操作 | 左ボタン | 右ボタン | ホイール | 拡張ボタン1 | 拡張ボタン2 |
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単打 | 左クリック | 右クリック | ホイール | 戻る | 進む |
拡張ボタン1押下 | ウィンドウを最小化 | ウィンドウを最大化/元に戻す | 高速スクロール | - | [Esc] |
拡張ボタン2押下 | ウィンドウを閉じる | [Alt] + [Tab] | 横スクロール | [Esc] | - |
- 5ボタンマウスを使おう ※重要度★★★★★
- 拡張ボタン1・2をワンショットモディファイヤにする ※重要度★★★★☆
- 高速スクロール ※重要度★★★★☆
- 横スクロール ※重要度★★★★☆
- ウィンドウを閉じるなど ※重要度★★★★☆
- 『のどか』設定ファイル
- 【キーカスタマイズ2020年版 目次】
5ボタンマウスを使おう
※重要度★★★★★
マウスのカスタマイズを説明する上で、とても重要で前提となる話を先に。
自分は5ボタンマウスを使っています。5ボタンマウスとは、通常のマウスの左・右ボタン、ホイール(3つ目のボタンを兼ねる)に加えて、マウス左側の親指で操作できる部分に、拡張ボタンが2つ付いているマウスのことです。このボタンには初期設定でブラウザの「戻る」と「進む」が割り当てられていることが多いです。
この「戻る」と「進む」ボタンがとても便利です。「戻る」と「進む」はブラウザでWebページを見る上でもっともよく使う操作。これらを1クリックで行える効果は抜群です。5しつかないボタンに「戻る」と「進む」というほぼ単機能を割り当ててしまうのはもったいないのでは?と思うかもしれませんが、その価値は十分あります。
拡張ボタン1・2をワンショットモディファイヤにする
※重要度★★★★☆
- [拡張ボタン1] → [戻る & Mod3]
- [拡張ボタン2] → [進む & Mod4]
というわけで、拡張ボタン1・2の「戻る」「進む」の機能はそのまま使います。しかし、他にもマウスでできると便利な操作はあります。そこで、5ボタンマウスの[拡張ボタン1]と[拡張ボタン2]をワンショットモディファイヤにします。これで、拡張ボタンの「戻る」「進む」ボタンの便利さはそのままに、マウスの機能を増やすことができます。
なお、通常の左ボタンや右ボタンをワンショットモディファイヤにすると、ドラッグができなくなってしまいます。
高速スクロール
※重要度★★★★☆
- [拡張ボタン1] + [ホイール] → 高速スクロール
拡張ボタン1を押しながらホイールを回すと、ホイールでのスクロールがより加速されるように設定します。通常のホイールでは延々とホイールを回さないと届かない場所にサッと到達できます。これで縦に長いページを読むのも苦になりません。とても便利です。
横スクロール
※重要度★★★★☆
- [拡張ボタン2] + [ホイール] → 左右スクロール
横スクロールを『のどか』の機能で実装します。横スクロールはマウスが苦手な操作ですが、これで一転、横スクロールも得意操作に変わります。
チルトホイールという横スクロール機能がついたマウスもありますが、縦スクロールのホイールを回す操作と比べると、ホイールを横に傾けるという操作は、直感的なスクロール量の調節がしにくいし、あまり使いやすくない。[拡張ボタン] + [ホイール]の方が操作性は勝ると思います。
ウィンドウを閉じるなど
※重要度★★★★☆
- [拡張ボタン1] + [左ボタン] → ウィンドウを最小化
- [拡張ボタン1] + [右ボタン] → ウィンドウを最大化/元に戻す
- [拡張ボタン2] + [左ボタン] → ウィンドウを閉じる
- [拡張ボタン2] + [右ボタン] → [Alt] + [Tab]
- [拡張ボタン1] + [拡張ボタン2] → [Esc]
- [拡張ボタン2] + [拡張ボタン1] → [Esc]
他に、マウスで行えると便利な操作は、ウィンドウ関連です。マウスでさまざまなWebページなどを開いているうちに、ウィンドウが散らばってしまうことは多い。ウィンドウの右上にある3つのボタンは、遠すぎますし小さすぎます。タイトルバーダブルクリックや、タスクバーのボタンを右クリックなどの方法もありますが、いずれにせよ操作の目標物は小さいです。この操作を使えば、操作の目標物はウィンドウ全体になります。*1
そして、正直言ってマウスでしたい操作ってもうあまりないんですよね……*2。いちおう、[Alt] + [Tab]のウィンドウ切り替えにしておきます。*3
また、拡張ボタン同士の相互シフトに[Esc]を配置します。拡張ボタン1と2のどちらを先に押しても、両方のボタンを押した段階で[Esc]が発動します。*4
なお、Webブラウザ(『Firefox』)でのみ必要な機能――「リンクを新しいウィンドウで開く」「文字サイズの変更」など――は、『Foxy Gestures』を使って実装しています。『Foxy Gestures』での実装なら、「右ボタンを押しながら左クリック」のような操作を設定しても(コードジェスチャー、ロッカージェスチャー)右ドラッグができなくなったりしません。
『のどか』設定ファイル
# 【マウス】 def option mouse-event = true # マウスイベントフック。なお、『のどか』を起動するショートカットのプロパティのリンク先に、起動時引数「-m」が付いている必要があります。 # ●元のキー ●変更後のキー mod Mod3 += !!XButton1 # [拡張ボタン1] [拡張ボタン1 & Mod3] mod Mod4 += !!XButton2 # [拡張ボタン2] [拡張ボタン2 & Mod4] key M3-*LButton = &WindowMinimize # [拡張ボタン1] + [左ボタン] ウィンドウを最小化 key M3-*RButton = &WindowMaximize # [拡張ボタン1] + [右ボタン] ウィンドウを最大化/元に戻す key M3-*WheelForward = &MouseWheel(960) # [拡張ボタン1] + [ホイール上] 高速スクロール key M3-*WheelBackward = &MouseWheel(-960) # [拡張ボタン1] + [ホイール下] 高速スクロール key M4-*LButton = A-F4 # [拡張ボタン2] + [左ボタン] ウィンドウを閉じる key M4-*RButton = A-Tab # [拡張ボタン2] + [右ボタン] [Alt] + [Tab] key M4-*WheelForward = TiltLeft # [拡張ボタン2] + [ホイール上] 横スクロール key M4-*WheelBackward = TiltRight # [拡張ボタン2] + [ホイール下] 横スクロール key M3-*XButton2 = Esc # [拡張ボタン1] + [拡張ボタン2] [Esc] key M4-*XButton1 = Esc # [拡張ボタン2] + [拡張ボタン1] [Esc] # 一部のアプリケーションは高速スクロールが利かないので[PageUp] [PageDown]に置き換える。 window Nami2000 /Nami2000\.exe/ : Global # ■『Nami2000』 key M3-*WheelForward = *PageUp # [拡張ボタン1] + [ホイール上] [PageUp] ※高速スクロール key M3-*WheelBackward = *PageDown # [拡張ボタン1] + [ホイール下] [PageDown] ※高速スクロール window TeraPad /TeraPad\.EXE/ : Global # ■『TeraPad』 key M3-*WheelForward = *PageUp # [拡張ボタン1] + [ホイール上] [PageUp] ※高速スクロール key M3-*WheelBackward = *PageDown # [拡張ボタン1] + [ホイール下] [PageDown] ※高速スクロール
【キーカスタマイズ2020年版 目次】
*1:正確には、操作対象は、「マウスカーソル直下のウィンドウ」ではなく「アクティブウィンドウ」になります。
*2:ダイアログボックスの「はい」が押せるように[Enter]を配置していた時期もあったけど、少し親指を伸ばせばテンキーの[Enter]が押せるので、あまりいらないかな……。
*3:なお、この『のどか』の設定ファイルの書き方で、通常の[Alt] + [Tab]と同じように、[拡張ボタン2]を押したまま[右ボタン]を押した回数だけウィンドウが切り替わるようになります。
*4:拡張ボタン1と2は、構造上、一方のキーを意識して先に押すという操作が難しいので。実際には同時に押し込む感覚で操作します。