REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIPへの要望・疑問

 RTC2019の動画を見たり、スコアを取っていたりして思ったことがいくつかあるのです。

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打鍵音が聞こえるようにしてほしい

 RTC2019の動画で残念なのが、タイピングの打鍵音がほとんど聞こえないことです。今回、自分は会場に行っての観戦もしたのですが、現地では打鍵音は少しは聞こえたのですが、動画ではほとんど聞こえません。

 ゲーム的には打鍵の効果音があった方が良いのだとは思いますが、観戦する側からは、実際の打鍵音が聞こえた方が、タイピングの生のスピード感、迫力が分かると思います。観客や動画を見る側では打鍵音が聞けるようにはできませんか?

かな入力のkpmが低く見えてしまう

 kpmとは「keystrokes per minute」の略で、1分間あたりの入力打鍵数のことです。RTCでは勝敗には直接は関係ありませんが、常に画面に表示されており、打鍵速度をわかりやすく表わす指標として、RTCの盛り上がりに一役買っています。やっぱり、“1064kpm・100% - 100%・1196kpm”とか表示されると「おおー!」って思うよね。

 しかし、かな入力の場合は、打鍵数がローマ字入力より少ないので、ワード入力が同じ速度でも、ローマ字入力より低いkpmが出てしまいます。かな入力はかな入力の基準でkpmを見るべきなのですが、やはり出てくる数字が低いのは寂しい。ローマ字入力と比べてどれくらいすごいのか、ひと目ではわかりにくいので盛り上がりづらく、もったいないと思うのです。

 そこで、ローマ字入力とかな入力で同じように入力速度を表わす数字を考えると、1分間あたりの「入力文字数」で計算するのが良いのではないでしょうか。例えば――「か」は1文字、「が」は1文字、「っ」は1文字、「しゃ」は2文字、「。」は1文字、「a」は1文字、「A」は1文字――と数えて、1分間当たりの入力文字数を算出する。これなら、ローマ字入力とかな入力を同じ基準で比較でき、かつわかりやすいと思います。

 ただ、kpmもタイピングでよく使われるなじみ深い数字なので、これはこれであった方が良いとも思います。「4ケタになるとすごい」という観戦者にとってわかりやすい目安があるのも良い。kpmを使うなら、かな入力の方には最初から係数(1.5?)を掛けた数字を表示するという方法もあると思います。*1

ローマ字入力よりかな入力の方が速いの?

 かな入力はローマ字入力の半分の打鍵で入力できるから2倍の速度で入力できる……というのは二重三重に誤解がありますが*2、それでもかな入力の方が、高速タイパーレベルにおいても、少しは速いと自分は思っていました。この認識は正しいのでしょうか?

 RTCでは3回連続でローマ字入力のmiri選手が優勝しました。もっとも、これはローマ字入力というよりも、miri選手が強いということかもしれません。実際、muller選手をはじめ、かな入力の選手は人数が少ないにも関わらず活躍しているので、むしろかな入力優位の結果が出ているとも取れます。過去のRTC本戦でのローマ字入力-かな入力対決の勝敗を調べたところ、合計13勝-16勝でかな入力が勝ち越していました(2017:3-3 2018:7-7 2019:3-6)。

 また、これまでの試合を見ていると、かな入力は正確性が落ちやすい印象がありますが、そうなのでしょうか? そうだとしたら、原因はなんでしょうか? かな入力の方が打鍵ミスをする箇所が多いのか。それとも、ミスをする箇所は同じくらいだが、1箇所あたりのミス打鍵数は変わらないので、全体の打鍵数が少ないかな入力の正確性が低くなってしまうのか。後者だとすると、95%ルールはかな入力に不利なルールという気もします。

 かな入力関連でもう1つ。かな入力に有利なワードは何かというのが、自分はよく分かっていません。[Shift]を使うワードは不利なはずだと思うのですが、muller選手は「「じぇじぇじぇ」は別に苦手じゃない」と書かれています。濁点が多いワードも相対的に不利だと思いますが、ワード次第かなあ……。あと、アルファベットを使うワードはかな入力不利と思われがちだと思いますが、タイピングゲームではローマ字入力でもかな入力でもアルファベットのキーをそのまま打つだけで入力できるので、あまり関係ない気がします。そうなると、そのワードがかな入力に有利か不利かを簡単に判別する方法はない。具体的に検討してみないとわからない、ということになるのでしょうか。

ダブルイリミネーション方式ってどうなの?

 RTCは昨年の第2回、RTC2018からダブルイリミネーション方式のトーナメントで開催されています。メリットがあるのは分かるし、どの形式を選んでも一長一短ですが、気になる点はあります。ダブルイリミネーション方式の長所は以下の通りです。

  • 消化試合がない。どの試合でもその勝ちが優勝につながる。
  • 勝ち上がりが明快。他力になることが(直接的には)ない。予選リーグの相星などを気にする必要がない。
  • どの選手も最低2試合行える。

 一方短所は以下の通り。

  • 試合数は多め。通常のトーナメントの倍。16人参加の「予選リーグ4グループ」→「各グループ1位で決勝トーナメント」よりも多くなる。
  • 通常のトーナメントよりは良いが、組み合わせ運の影響は大きい。
  • 各選手の試合数の偏りは大きい。早めに敗者側に回って勝ち上がった選手の試合数が多くなる。
  • 同じ対戦カードが繰り返される可能性がある。

 自分は最後の点が気になります。かなりの確率で、WINNERS決勝と決勝(グランドファイナル)が同じ組み合わせになりませんか? しかも、RTCの進行は「WINNERS決勝→LOSERS決勝→決勝」なので、そうなった場合は、さっきと同じ対戦がすぐにまた行われるという感じになる*3。あと、決勝が、一方の選手は勝つと優勝だが、もう一方の選手が勝つともう1試合というのが、対称性が損なわれて決勝戦として美しくない、という印象もあります。

 16人参加なら、「予選リーグ4グループ」→「各グループ1位で決勝トーナメント」がバランス良いと思うのだけど、リーグ戦をやると相星の順位をどうするかが難問。得失ラウンド数で比べるのは良いが、それも並んだら? 獲得ワード数? 平均kpm? 平均正確性? どれもRTCルールでは違うよなあ……*4。勝ち抜き者決定プレーオフしかないかなあ……。

 個人的にはスイス式が好きだけど、組み合わせの決定が複雑だし、相星の順位決定も複雑でひと目で納得できない。

 というわけで、特に代案はないのですが、なんとかならないものかと思うのです。

*1:ですが、kpmという明確でわかりやすい計算式がある数字に係数を掛けるのは違うかなあ……という気もします。少なくとも、係数を掛けるなら「kpm(*)」とアステリスクを付けて表示する必要はあるでしょう。

*2:

  1. ローマ字入力の打鍵数はかな入力の2倍ではない。自分の調査では、[Shift]を数えない場合は1.52倍。[Shift]を1打鍵と数える場合は1.39倍。
  2. かな入力は打鍵するキーの範囲がローマ字入力より広いので、指の移動距離・運指の面で不利。
  3. 打鍵する前に「入力する文字列を認識→打鍵するキーを組立」という段階があり、この部分はローマ字入力もかな入力もあまり変わらない

*3:WINNERS決勝がLOSERS準決勝が終わるまで待って行われるのは、WINNERS決勝を先に済ませてしまうと、WINNERS決勝勝者はかなり試合間隔が空いての決勝になるのに対して、LOSERS決勝勝者は連戦で決勝になって、条件に差ができてしまうからですか? そうだとすれば、この進行になるのはやむを得ないと思います。

*4:相手が95%を大きく割っていたら、ゆっくりでもいいから正確性を維持して打つ。相手が95%を割った瞬間に正確性度外視で打ち込んでワード数勝負に持ち込む。などがRTCルールの醍醐味なので。