カーリング日本選手権2023の名シーン

 2023年1月28日から2月5日にかけてカーリング日本選手権2023が開催されました。もう1ヶ月以上前のことになりますが、やっと局面図をいくつか作ってみたので、その局面図やNHK BS1での中継の文字起こしなどを元に名場面を振り返ってみたいと思います。ちょうど、次の土曜日から女子カーリング世界選手権が始まるところでもありますし。

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男子予選 コンサドーレ-北見協会 2エンド:北見協会の作戦 その1

 今大会で自分が特に印象に残ったのが、男子で準優勝した北見協会です。かつてSC軽井沢クラブリザーブとして平昌五輪にも出場した平田洸介が立ち上げたチーム(KiT CURLING CLUB)です。今大会では、他のチームの試合ではあまり見ない独特の守備的作戦を採っていました。それが良く現れたシーンを2つ紹介します。まずは、予選リーグのコンサドーレ-北見協会の試合から。

 1エンドは後攻の北見協会が1点取って2エンド。先攻(黄)北見協会のフォース1投目を前にこの局面。あなたならどう考えますか?

コンサドーレ-北見協会 2E 先攻(黄)北見協会 フォース1投目 投球前

2E 先攻(黄)フォース1投目 投球前

 先攻なので、相手に1点取らせることを狙いたいところです。しかし、すでに赤にナンバー1・2を持たれています。しかも、2つとも強い。赤に直接触りづらいし、下手に触ると4フット左上の黄や右下の黄が出されやすくなってしまいそう。

 自分は中継を見ていて、そうは言っても右からフリーズして、できる限りナンバー1の赤に近づけて、次にナンバー1の赤を動かせる形になればいいな……という手くらいしかないかな? と思っていました。

 北見協会の選択はこれ!

コンサドーレ-北見協会 2E 先攻(黄)北見協会 フォース1投目

2E 先攻(黄)フォース1投目

 ナンバー3の黄を守るガード! まだ2投あるのに、1点取らせはあきらめて、2失点で抑えにいく作戦です。解説は谷田康真、実況は田中秀樹。

田中アナ「またガードを置きにいこうというのは、北見協会は、谷田さんこれ2点取られたままでいいということなんですか?」
谷田「そうですね。2点取られたままで、2点やむなしという形ですし、いま北見協会がナンバー3持ってますが、そのナンバー3が今いつでも出せる状態にありますので、そのナンバー3を出されたときに2点以上取られる形になってしまいますので、もうここはそのナンバー3をいかに守り切るかという戦い方に切り替えてますね」

コンサドーレ-北見協会 2E 後攻(赤)コンサドーレ フォース2投目

2E 後攻(赤)フォース2投目

 さらにガードが増えてコンサドーレ(赤)のラストストーン。そのガードの黄からランバックを狙う。うまく飛べば最大4点まであったが、狙いの角度で飛ばず、ハウス内の形は変わらず2点止まり。

田中アナ「北見協会を2失点を……ナンバー3を守るというなかなかない展開になりましたけれどもね」
谷田「ただ、いい判断だったと思いますね。途中のハウス内の形を見ていると、コンサドーレこのエンド3点以上取ってもおかしくない形をしていましたので。逆にコンサドーレとしては少し決め切れなかったと言いますか、チャンスを広げることができなかったエンドだなと思いますね」

男子決勝 SC軽井沢クラブ-北見協会:北見協会の作戦 その2

 北見協会は、さらに決勝でもおもしろい作戦を見せてくれました。

SC軽井沢クラブ-北見協会 3E 後攻(黄)北見協会 サード2投目

3E 後攻(黄)サード2投目

 1-0と北見協会の1点ダウンで迎えた3エンド。後攻の北見協会(黄)サード2投目。絶妙なドローで北見協会に大量点のチャンスが来たかに見えました。解説は谷田康真と市川美余、実況は塚本貴之。

谷田「いや、ナイスショットだと思いますね。これによっていま、ナンバー2とナンバー1の赤と黄色が少しだけ離れたんですよね。で、離れたことによって、いま投げたストーンから次はじき出せるような形になってますので。この微妙な離れが、すごく良いショットになったと思います」

SC軽井沢クラブ-北見協会 3E 先攻(赤)SC軽井沢クラブ フォース1投目

3E 先攻(赤)フォース1投目

 しかし、先攻のSC軽井沢クラブ(赤)フォース1投目もナイスショットのお返し。赤には触らず黄だけテイクする。ナンバー2の赤を出すのに使いたかった黄が出されてしまった。

 さあ、次は後攻の北見協会(黄)フォース1投目。ここからどうやって複数点を取る形を作り直すのか、と思って見ていましたが、北見協会は早々にデリバリー態勢に入る。

塚本アナ「後攻の北見協会はもう作戦が決まりました。市川さんどうしますか?」
市川「……そーーですね、結構幅広めですよね。その、さらに裏に入ろうという作戦ですかね……」

 平田のデリバリー。ドローショットを投げるが……。

SC軽井沢クラブ-北見協会 3E 後攻(黄)北見協会 フォース1投目

3E 後攻(黄)フォース1投目

谷田「ガードストーン投げてきてますね」
市川「あー、ガードですね」
谷田「いまSC軽井沢クラブの柳澤選手のショットが非常に良かったので、その形のままでいると、相手に押されて相手にナンバー1を取られてしまうというところで。それを防ぎに来てますね」
塚本アナ「ということはもう複数得点はあきらめて、1点を守りに来ている」
谷田「そうですね」
塚本アナ「北見協会は今大会も、そのあたりの作戦は非常にはっきりしています。予選リーグの中でも、谷田さん、相手のいい形があって3点以上取られないために、自分たちのナンバー3を守りにいくという」
谷田「ありましたね。このあたりの判断といいますか、本当に無理をしにいかないですよね。この場面も、中の形を変えにいって、ハウスを広くしてより得点を狙うっていう選択肢も、ないことはないんですが、ただそれをやることによってやはり相手のチャンスになる可能性もある。そのリスク管理ですよね。そこがしっかり、北見協会できているなという印象ですね」

 後攻でまだ2投あるのに、2点はあきらめて1点を取りに行くという作戦。しかも、もしかしたら大量点もあるかという形から、相手のナイスショットを見てすぐに切り替えました。

 結局、このエンドは北見協会が1点取るエンドになっています。

 自分がこれまでカーリングを見ていた中では、どうしようもない場合以外は、後攻は2点以上取りにいく、先攻は相手に1点を取らせにいく(またはスチール狙い)ものでした。序盤のエンドで、まだ2点取り・1点取らせの可能性がある段階で、早めに切り替えて後攻で1点を守りにいく、先攻でナンバー3を守りにいくというのは、あまり見たことがなかったので、非常に印象に残るシーンでした。

男子予選 コンサドーレ-北見協会:こんな静かでいいの?

コンサドーレ-北見協会 3E 後攻(黄)北見協会 セカンド2投目

3E 後攻(黄)セカンド2投目

 3エンド。北見協会(黄)セカンド目黒良太選手のトリプルテイクアウト。美しい! 解説は谷田康真。実況は田中秀樹。

谷田「こんな静かでいいのかってくらいのナイスショットでしたよ」
田中「もうちょっと喜んでいいですか」
谷田「女子選手だったら信じられないくらい笑ってるんじゃないですか」

 いつもはそのエンドのラストショットをアップしているNHKスポーツのTwitterも、このエンドはこの場面の動画をアップしているのでぜひ見て下さい。

女子予選 中部電力-ロコ・ソラーレ:定石

 中部電力-ロコ・ソラーレと言えば、毎度名勝負を繰り広げるカーリング界のゴールデンカード。この試合も接戦で、8エンドを終わって5-6、ロコ・ソラーレ1点リードで終盤。とはいえ、9エンド1点アップで後攻のロコ・ソラーレはかなり有利な状態。中部電力はこのエンドはぜひスチールしたい。

中部電力-ロコ・ソラーレ 9E 先攻(赤)中部電力 フォース2投目前

9E 先攻(赤)フォース2投目前

 という状況でこの局面。先攻の中部電力(赤)フォース北澤育恵2投目。先攻のラストストーンですが、スチール狙いの先攻の、この局面での定石とも言える一手は?

中部電力-ロコ・ソラーレ 9E 先攻(赤)中部電力 フォース2投目前

9E 先攻(赤)中部電力 フォース2投目

 答えはここ。次に黄が、いま投げられた12時の赤・4時の赤、どちらをヒットステイしてもナンバー1になれず、かつ4フットへのドローラインも狭める。これより手前でも奥でもいけない。ベストポジションに置けた。

中部電力-ロコ・ソラーレ 9E 後攻(黄)ロコ・ソラーレ フォース2投目

9E 後攻(黄)フォース2投目

 後攻のロコ・ソラーレ(黄)フォース藤澤五月2投目。ドローではなくテイクを選択。少しでもロールすればナンバー1を取れたが、ステイしてしまって、メジャーを経て中部電力スチール。試合は同点で最終エンドとなりました。

 結局、10エンドはロコ・ソラーレが得点して逃げ切りましたが、力の入った好ゲームでした。やはり、この2チームの対戦は熱い!

男子予選 チーム荻原-岡山CA:長考

 6エンド、先攻の岡山CA(黄)のフォース2投目。スコアは3-2。岡山CAは1点ダウンの上、偶数エンドの後攻を相手に持たれているので、ここで2失点以上するとかなり厳しくなる。この局面で長考に入る。

チーム荻原-岡山CA 6E 先攻(黄)岡山CA フォース2投目

6E 先攻(黄)フォース2投目

 考えられる手は、まず左下の赤にフリーズ。決まれば確実に1失点に抑えられる。しかし、少しずれたら2失点・3失点の可能性もある。

 左下の赤からヒットロールは、3失点は防げるが、センターガードの裏までロールするのは、ロール幅が大きいので難しいショットになる。決まらなかったら2失点は避けられない。

 直接カマーは、右上の赤を使うハウス内ランバックがある。それを決められると3失点になる。

 悩みに悩んだ末にカマーを選択。「いやー」という言葉が連発する、2分30秒の長い作戦会議だった。

谷田「僕もこの選択は全然ありだと思いますね。というのも、こうすることによって相手がランバックショットで3点を狙いに来ても、ランバックの方が精度が、難易度が難しいので、もしミスになったときにスチールの可能性も出てくるんですよね。6エンドで点数を取ることによって、先ほど言っていた順番が逆になって、自分たちがラストエンドで後攻を持てる流れになりますので、その勝負をここでかけるのはすごい賢い選択だと思います」

チーム荻原-岡山CA 6E 後攻(赤)チーム荻原 フォース2投目

6E 後攻(赤)フォース2投目

 ドローは完璧に決まったので、チーム荻原のラストストーンはハウス内ランバックを狙うしかない。決まれば最大3点、はずれれば1点スチール。まさに勝負所。

 ナンバー1の黄は飛ばしたが、シューターも飛ばした赤も出ていってしまって赤は1つしか残らず1点。岡山CAとしては土俵際で踏ん張った。チーム荻原としてはかろうじて優勢を維持した。とても見応えのある攻防でした。

女子予選 中部電力-LS北見:焦りすぎ?

中部電力-LS北見 4E 後攻(赤)中部電力 フォース2投目

4E 後攻(赤)フォース2投目

 この大会でのLS北見とは、藤澤五月率いるロコ・ソラーレではなく、育成チームのロコ・ステラのこと。

 3エンドをLS北見がスチールして、1-2でLS北見リードで4エンド。後攻の中部電力(赤)フォース2投目。

 ランバックで2点を取りにいきますが、ナンバー1の黄に飛ばずハウス内の形は変わらず。LS北見の連続スチールとなりました。

 1点ダウンの後攻で、確かに2点取りたい場面ではありますが、この選択どうだったか? もちろん、成功できると思ったからやったのでしょうが、距離はそれなりにあるので結構難しいように見える。失敗したらスチール。4エンド1点ダウンで、そこまでやる必要ある?

 投球前にはこんな会話もありました。

「それも行きそうっていちゃ行きそうだけど確実に1点とっとくか」
「うーん、まあでも2ダウンになるって事だよね、1点取られても」

 Jiritsukunによると、勝率は以下のようになります。

  • 1点取る→4エンド終了同点先攻:42.0%
  • 2点取る→4エンド終了1点アップ先攻:57.5%
  • 1点スチール→4エンド終了2点ダウン後攻:22.0%

 確かに2点取るのは大きいですが、スチールになってしまったらそれ以上に痛い気がします。ここは1点取りで我慢しても良かったのでは? 若手チーム相手に先にスチールされて焦っていたのかなという印象を受けました。

 まあ、この試合は中部電力が後半に力を見せて逆転勝ちするのですが。

女子予選 ロコ・ソラーレ-北海道銀行:リラーズの実力

 北海道銀行とは、吉村紗也香率いるフォルティウスではなく、昨シーズンから立ち上がった新チームのリラーズのこと。

 藤澤の転倒ショットなどもあった試合ですが、8エンド、4-5で後攻1点ダウン。接戦で終盤。

ロコ・ソラーレ-北海道銀行 8E 後攻(赤)ロコ・ソラーレ フォース1投目

8E 後攻(赤)フォース1投目

 後攻のロコ・ソラーレ(赤)フォース1投目。藤澤五月のナイスショット。実況は小山凌。

小山アナ「今日はデリバリーのときに転倒などもあった藤澤だったんですが、この終盤の勝負所」
市川「やっぱね、こういうところでしっかり決めてくれますね」
小山アナ「市川さん、この一投でかなり形勢としては、また大きく変わってと見ていいですか?」
市川「そうですね、一気に1・2を取られてしまって、しかもラスト1投しか残っていませんので、けっこう北海道銀行としては厳しいですよね」

 赤がナンバー1・2取って、左の赤は出せてもロコ・ソラーレ2点は固そう。やはりロコが一枚上手かと思ったが……。

ロコ・ソラーレ-北海道銀行 8E 先攻(黄)北海道銀行 フォース2投目

8E 先攻(黄)フォース2投目

 先攻の北海道銀行(黄)フォース2投目。

小山アナ「当ててナンバー1を作った!」

 お返しのナイスショット。赤の間に黄を押し込んで赤の裏でナンバー1を取る。逆にスチールチャンス。こんな手があったのか。これはすごいショット。

 このあと、ロコ・ソラーレのラストストーンは、ガードの黄からランバックで赤からナンバー1の黄を動かして1点取りを狙う手しかなかったが、ナンバー1の黄に飛ばず北海道銀行スチール。リラーズが力を見せた。

 先攻の8エンドをスチールして北海道銀行が優位に立った。試合はこのあと、9エンドはロコ・ソラーレが2点取って同点に追いつくが、10エンドは後攻が順当に得点して北海道銀行の勝ち。

 この試合を見たときはリラーズが優勝するかと思いましたが、ベスト4にも残れなかったのは意外でした。来年以降に期待しましょう。

女子予選 SC軽井沢クラブ-ロコ・ソラーレ:ため息

SC軽井沢クラブ-ロコ・ソラーレ 2E 先攻(黄)ロコ・ソラーレ フォース2投目

2E 先攻(黄)フォース2投目

 2エンド、先攻のロコ・ソラーレ(黄)フォース2投目。

 絶妙なウェイトで強い位置に黄を押し込んでスチールチャンスを作る。派手なショットではないですが、これはナイスショットですよ。放送席からもため息。実況は飯塚洋介。

飯塚アナ「うわぁーいいところに押してきました」
市川「うまい」
谷田「じょうずですね」

 この後、SC軽井沢クラブのラストストーンはランバックを狙うしかなかったが、中に当たらず、ロコ・ソラーレの2点スチールとなりました。

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男子予選 SC軽井沢クラブ-札幌国際大学:リスキーな作戦?

SC軽井沢クラブ-札幌国際大学 5E 後攻(黄)札幌国際大学 フォース1投目

5E 後攻(黄)フォース1投目

 予選リーグ初戦から、昨年の決勝の顔合わせとなった。5エンド、3-3の同点で後攻の札幌国際大学(黄)フォース1投目。

谷田「おそらく、赤からのダブルテイクアウト、狙っているのだと思いますけれど、ちょっと難しいショット選択に見えますね」
曽根アナ「そうですか。ちょっとリスキーですか?」
谷田「ちょっとリスキーだと思いますけれど」

という指摘もあったショットだったが、札幌国際大学はこれを決める。ナンバー1が黄のままで、赤2つはダブルテイクアウトができる形で、大量点もありえる形になる。

SC軽井沢クラブ-札幌国際大学 5E 後攻(黄)札幌国際大学 フォース2投目

5E 後攻(黄)フォース2投目

 SC軽井沢クラブ(赤)はそのダブルテイクのラインをふさぐハウス内ガードを置くが、これでもトリプルテイクがある。札幌国際大学(黄)のラストストーンは、右からドローして安全に2点という選択肢もあるが、ここはトリプルテイクを狙いに行く。

谷田「決まれば下手すれば5点、取れる可能性もありますので」
曽根アナ「シューターも残って、一番下の石も生きていますもんね」
谷田「ここはその点数を取ることができれば、試合を決定づけるようなショットにもなりますので、狙っていいと思います」

 結果は、3つ目の赤に飛ばず、黄はナンバー1のみ。惜しくも1点止まり。

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 札幌国際大学は、昨年の日本選手権は準優勝して台風の目となり今年も期待していましたが、青木豪選手が体調不良で欠場して、惜しくもベスト4に残れなかったのは残念でした。この2つのショットは、いかにも青木選手が好きそうなショットだなと思って見ていましたが……。

 ちなみに青木選手は、その後に行なわれたミックスダブルス日本選手権では小穴桃里選手と出場して準優勝と、元気な姿を見せてくれていました。

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おまけ:市川 vs. 谷田

 それと、この大会でおもしろかったのが、初めてNHKの解説に登場した谷田康真の解説。独特のトーンで静かにボケるタイプ。特に、市川美余とのダブル解説が3試合もあって、谷田が市川に仕掛ける話しかける場面がたびたびあって2人ともの良さが引き出されていたと思います。そんな場面を2つほど紹介します。*1

ラインイエス論争

 女子予選、SC軽井沢クラブ-ロコ・ソラーレの5エンド。こちらはTwitterで書いたので、そちらへリンクしておきます。

三角定規

 女子決勝、ロコ・ソラーレ-SC軽井沢クラブの7エンド。1投目が、センターラインに乗っているかどうか(ノーティックルール適用になるかどうか)、三角定規のようなもので測定していたのを受けて……。

谷田「市川さんに一つお聞きしたいのですが」
市川「はい(笑)」
谷田「カーリング選手って結構どの選手も練習中にメジャーとか使ったりすると思うのですが、三角定規みたいなメジャーって使ったことありますか?」
市川「三角定規? 先ほどのやつですか? いや、あれは使ったことないです」
谷田「ないですよね。……っていう話でした(笑)」
《中略》
市川「フリーガードゾーンに有効かどうかって確認するときに、バイターのメジャーも試合中に使うことはあるんですが、このノーティックがつい最近ですので、私もう引退してかれこれ10年くらい経ちそうなので、あの三角定規の時代には、生きてなかった……(笑)」
田中アナ「現役ではなかったということですね」
谷田「いや、あれだと思いますよ。ホグラインを越えてるかどうかにも三角定規使っていたはずなので、市川選手がいたときから使われていたと思います」
市川「えー、見たことないですねー」
(画面は、ちょうどドローがホグラインを越える場面)
田中アナ「このホグラインを越えているかどうかを計測するときにということですね」
谷田「そうですね、はい」
市川「(小声で)え、使ったことありますか?」
谷田「ないんですよ」
市川「あ、ないですよね」
田中アナ「……さあお話の間に、ゲームの方は、フロントエンド、セカンドのSC軽井沢1投目が終わりました」

 三角定規って、選手でもめったに見ないくらい珍しかったのか。じゃあ、日本選手権2020の女子決勝でバックラインを越えたかどうか測定したのって、かなりのレアシーンだったんだな。見れて良かった。これがなかったらカーリング観戦沼ビンゴも達成できないところでした(^_^;)

y-koutarou.hatenablog.com

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*1:まじめな内容の解説も良かったです。念のため。