パシフィックアジアカーリング選手権2017の男子決勝の大逆転劇を詳しく

 前回に引き続き、もう一つ今シーズンのカーリングの話。

 パシフィックアジアカーリング選手権の男子決勝は韓国と中国の対戦でしたが、スコアを見たらこんなスコアでした。

決勝 中国 - 韓国
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
中国   0 1 0 3 1 0 1 0 2 0 8
韓国 0 0 0 0 0 4 0 3 0 2 9

5エンド終了時5 - 0で中国リードから韓国が逆転勝利。5点差逆転はなかなか見ない展開です。しかも決勝戦でこれが出るか。どんな試合だったのかと思って動画を見てみたら、これがすごい試合でした。中国も良いショットを決めていたのですが、韓国がそれを上回るスーパーショットを連発していました。

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6エンド

男子決勝 中国-韓国 06エンド 赤・先攻中国 セカンド2投目

 逆転の端緒となったのは、やはり韓国が4点を取った6エンドです。おもしろい攻防だったので、詳しく紹介します。

 セカンド1投目までの展開は――赤ボタンドロー → 黄左へコーナーガード → 赤センターガード → 黄中央赤へフリーズを狙うが左へずれて後方へ → 赤ずれた黄をピール(投げた石も打った石もなくなるショット) → 黄もう一度中央赤へフリーズ。左やや手前で止まる――で、左の局面の投球前の形になりました。

 赤・先攻中国のセカンド2投目。中央の黄のテイクアウトを狙うが、中央の赤に当たって形が変わる。まあ、ここまではよくある流れでしたが……。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 黄・後攻韓国 セカンド2投目

 黄・後攻韓国セカンド2投目。大量点を取りたい韓国はコーナーガードの裏に置いて得点源になる石を作る。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 赤・先攻中国 サード1投目

 赤・先攻サード1投目。大量失点を防ぎたい中国は相手の石を減らす。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 黄・後攻韓国 サード1投目

 黄・後攻サード1投目。ハウスの奥に置く。それほど強い位置でなくてもテイクアウトされないことが優先。手前に赤があるので出されにくい。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 赤・先攻中国 サード2投目

 赤・先攻サード2投目。中央へドロー。センターガードの裏でTラインの前。理想的な位置かと思ったが……。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 黄・後攻韓国 サード2投目

 黄・後攻サード2投目。相手の石だけ3つはじき出して自分の石は3つとも残すスーパーショット。しかも投げた石もコーナーガードの裏。大量点の形を作った。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 赤・先攻中国 スキップ1投目

 赤・先攻スキップ1投目。センターガードの裏へのドローを狙ったが、ガードに当たってしまう。

 ここで韓国はタイムアウトを取った。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 黄・後攻韓国 スキップ1投目

 黄・後攻スキップ1投目。せっかくタイムアウトを取ったのに、センターガードの裏を狙ったショットは、はるか手前で止まってしまうミスショット。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 赤・先攻中国 スキップ2投目

 赤・先攻スキップ2投目。センターガードの裏で相手の石の前に置いてナンバー1を取る。黄としては、この手前に置いて1点を取ってもしょうがないので、打ち出しに行くしかない。後ろの黄がバックガードになっているので難しいかと思ったが……。

男子決勝 中国-韓国 06エンド 黄・後攻韓国 スキップ2投目

 黄・後攻スキップ2投目。見事にバックガードをかわして打ち出して、しかも投げた石は止める。黄・韓国が4点取って一気に試合はわからなくなった。

 赤の中国としては、サード2投目あたりから、とにかくテイク・テイク・テイクで、できれば2点、最悪でも3点に抑えるという作戦に切り替えた方が良かった気がします。まあ、この大会で優勝してもメリットないので、これが平昌五輪だったら違う作戦をとったよという話なのかもしれませんが……。

 この試合、このあともおもしろい攻防が続きました。

8エンド

男子決勝 中国-韓国 08エンド 黄・後攻韓国 サード1投目

 7エンドは中国に1点取らせて、再び黄・韓国後攻で8エンド。

 このエンドは韓国にスルーがあったりして、途中まではビッグエンドになるようにはとても見えませんでした。セカンド2投目終了時で左の図の投球前。センターガード3つの裏で赤が縦にナンバー1・2。完全に赤の形かと思った。しかし、黄はたった1投で打開する。

 黄・韓国サード1投目。ガードの石の中の石もすべて吹き飛ばすテイクアウト。

男子決勝 中国-韓国 08エンド 黄・後攻韓国 サード2投目

 それでも赤・先攻サード2投目はガードの裏に再び置いていい形を作り返すが、またもスーパーショットが出る。

 黄・後攻サード2投目。ランバックからのダブルテイクアウト。しかもランバックに使った石はコーナーガードの裏で味方の石へフリーズ。実況の外国人も

「Wow!」
「Hahahahahahahahahahahahaha」

って笑ってたよ。

 このエンドは黄の韓国が3点を取る。5エンド終了時は0-5から、8エンド終了時で7-6と逆転した。

10エンド

男子決勝 中国-韓国 10エンド 黄・後攻韓国 スキップ1投目

 9エンドは中国がきれいに2点を取って再び逆転。中国8-7韓国。最終エンドで1点ビハインド側が後攻という、カーリングで最もきわどい展開。

 先攻スキップ1投目まで終えて、赤・中国がナンバー1・2。しかもナンバー2は前後を石に挟まれて打ち出されにくそう。赤が優位かと思ったが、黄・後攻韓国スキップ1投目。ナンバー1を打ち出し、角度を変えてナンバー2も押し出す。

男子決勝 中国-韓国 10エンド 黄・後攻韓国 スキップ2投目

 中国も負けていない。赤・スキップ2投目で再び前後を石に挟まれたいい位置にナンバー1を置く。これを外に押し出してナンバー1・2を取るのは難しいかと思った。

 しかし、黄・後攻韓国スキップ2投目はまたも中国を上回る。ナンバー1を横に少し押し出して、投げた石は中央でナンバー1。ナンバー2は微妙だったがメジャーで黄。このエンド2点を取って韓国が逆転勝利、PACC優勝となった。 

決勝 中国 - 韓国
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
中国   0 1 0 3 1 0 1 0 2 0 8
韓国 0 0 0 0 0 4 0 3 0 2 9

余談

 ……というようなすごい試合だったのですが、最後の最後でツッコミどころが2か所。

 その1。赤・先攻中国のスキップ2投目は先ほども紹介したようにナイスドローだったのですが、なんと黄色の石を投げてました。石の色を間違って投げるのは何回か見たことありますが、この大詰めでやるか? 石を入れ替えて何事も無かったかのように試合再開しました。

 その2。ラストストーンは先ほども紹介したようにメジャーになったのですが、韓国のスキップがメジャーの最中にトイレ?に行きました。判定が出て勝敗が決まって相手と握手しているときにアイスの上にいないという珍事態。戻ってきて、中国チームが帰りかけているところをあわてて追いかけて握手していました。

(コアキュゥト) Koaきゅぅと ストーンヘアゴム (茶A)

2017-2018年シーズンのこれまでのカーリングシーンを振り返る

 いよいよ平昌五輪が近づいてきました。自分が注目なのはもちろんカーリングです(他の競技も見るけど)。男子は長野以来20年ぶりの五輪出場、女子は長野五輪からずっと6回連続の五輪出場。男女ともに出場するのは嬉しいことですが、カーリングの試合は2時間半くらいかかるので見るのが大変です。日本戦だけでも予選9試合*2はある。もちろんタイブレークや決勝トーナメントもあるし、日本以外の試合もできるだけ見たい。これは大変だ。気合いを入れて計画的に見なければ(^_^;)

 というわけで、今シーズンのこれまでの試合で印象に残ったシーンを振り返って、気分を盛り上げておこうと思います。

平昌五輪カーリング女子代表決定戦

 女子は日本選手権を、2016年はLS北見、2017年は中部電力が優勝したため、2017年9月に両チームによる五輪代表決定戦が行われました。結果は3勝1敗でLS北見が制して五輪代表に決定。内容は、わりとLS北見が完勝というイメージでした。

 なお、男子はSC軽井沢クラブが2016・2017年と日本選手権を連覇していたため、代表決定戦なしで平昌五輪代表に決定しています。 

パシフィックアジアカーリング選手権2017

 2017年11月はパシフィックアジアカーリング選手権(PACC)が開催されました。女子はLS北見が臨んだのですが……、内容は冴えませんでした。大会全体で韓国には0勝3敗、中国には1勝2敗。結果は準優勝だったけれど、勝敗からは「アジア3位」というしかない。こんなことでは五輪メダルは遠いぞ。  

女子決勝 日本 - 韓国

 PACC2017 女子決勝 日本-韓国 4エンド 赤・後攻日本 スキップ2投目

 せっかくなので良かったシーンを1つ紹介します。女子決勝の4エンド、スコアは1-3とリードされた状況で、スキップ藤澤五月のラストストーン。ガードの後ろにある中央の黄をはじき出せないとスチールされる状況だったが、2つのガードの間をギリギリかわすテイクアウト。投げた石も残して2点を取る。平昌五輪ではこんなスーパーショットを連発してくれよ。

 男子の方は予選は8戦全勝でしたが、肝心の準決勝で韓国に負けて3位。ギリギリ世界選手権出場は確保しましたが、ちょっと不安の残る結果でした。

軽井沢国際カーリング選手権大会2017

 12月は軽井沢国際が行われました。ワールドカーリングツアーで唯一日本で開催される大会で、海外から有力選手も多数出場するので注目度が高い大会です。

女子予選 チーム・シドロワ(ロシア) - LS北見

軽井沢国際2017 女子予選 ロシア-LS北見 4エンド 黄・先攻LS北見 スキップ1投目

 4エンド。黄・先攻LS北見スキップ1投目。赤が中央に3つ。しかも1つは2つのガードの裏。黄に厳しい状況かと思ったが、LS北見のスキップ・藤澤五月はあざやかなトリプルテイクアウトを決める。

軽井沢国際2017 女子予選 ロシア-LS北見 4エンド 黄・先攻LS北見 スキップ2投目

 続いて、ロシアのスキップ、アンナ・シドロワ1投目は2つのガードの裏で黄にフリーズ。いい位置に置かれた。しかし、日本のスキップ藤澤五月の2投目はガードをギリギリかわして赤だけはじき出すテイクアウト。

 ま、この試合はLS北見が負けたのだけど。

女子予選 チーム・シドロワ - LS北見
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8
チーム・シドロワ   0 3 0 1 1 0 1 - 6
LS北見 1 0 2 0 0 1 0 - 4

 ところで、近年の五輪と世界選手権のロシア代表は、ずっとシドロワのチームが出場していましたが、今回の平昌五輪ではなんと国内予選で敗れて五輪出場を逃してしまいました。ドーピング問題で出場できるかどうか微妙だったのですが、その問題は乗り越えたと思ったら、こんな形で五輪出場を逃すとは……。ここ4年間の世界選手権では3位・3位・3位・2位で、今回こそ五輪メダルと思っていたでしょうに。

男子予選 チーム・ペッツ(スイス) - SC軽井沢クラブ

軽井沢国際2017 男子予選 スイス-SC軽井沢 7エンド 黄・後攻SC軽井沢 スキップ1投目

 4-4で迎えた第7エンド。赤にガードの後ろでナンバー2・3を作られているが、後攻SC軽井沢スキップ両角友佑の1投目、ダブルテイクアウトを決める。このエンド4点を取って試合を決める。

男子予選 チーム・ペッツ - SC軽井沢クラブ
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8
チーム・ペッツ   0 2 0 1 0 1 0 - 4
SC軽井沢クラブ 1 0 2 0 1 0 4 - 8

女子決勝 LS北見 - 中部電力

 女子決勝は日本勢対決。平昌五輪代表決定戦で対決した両チームが早くも再戦。

 第1エンド。先攻中部電力スキップ松村千秋の1投目。ガードから飛ばすダブルテイクアウトを決める。石郷岡が出るか出ないかギリギリの石に対して、「出ろ、出ろ」と言いながらブラシで仕草(相手の石なのでスイープできない)。解説は市川美余

実況「市川さん。中部電力の石郷岡選手、いま『出ろ、出ろ』って。よくご存じの選手だと思いますが」
市川「そうですね。彼女も、ちょっと天然なところがあるんですけど」

 試合ははLS北見の完勝。

女子決勝 LS北見 - 中部電力
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8
LS北見 2 0 2 0 2 0 4 - 10
中部電力   0 1 0 1 0 1 0 - 3

男子決勝 チーム・キム(韓国) - SC軽井沢クラブ

軽井沢国際2017 男子決勝 韓国-SC軽井沢 3エンド 黄・先攻SC軽井沢 スキップ1投目

 男子はSC軽井沢クラブが全勝で決勝進出。相手はPACCで優勝した韓国のチーム・キム。

 第3エンド。赤のサード2投目がナイスドロー。ガードの真裏でナンバー1といういい位置を取られた。しかし、黄・SC軽井沢のスキップ両角友佑は距離がある難しいランバックを完璧に決める。赤だけテイクアウトして黄色はそのまま。

軽井沢国際2017 男子決勝 韓国-SC軽井沢 3エンド 黄・先攻SC軽井沢 スキップ2投目

 赤のスキップ1投目で再び同じ位置にナイスドロー。あのランバックを連続で決めるのはさすがに難しいだろうと思ったが、今度は先ほどより石1個分距離があるので、遅めのウェイトで直接テイクアウトするラインがあった。ぎりぎりガードをかわして、またも赤だけはじき出す。

 その後、試合は同点で最終の8エンド。同点で先攻の韓国はスチールするしかないが、韓国リード1投目でガードを置くはずの石がハウスに入ってしまう痛いミス。解説の市川美余からも「絶対にやってはいけないミスですね」と厳しくダメ出しされる。

 後攻SC軽井沢リード2投目。ウィックを狙った際の解説陣。

市川「良さそう。良さそうだけど……」
石崎琴美「ギリギリ、ナイ……ス。あー触った」
市川「あー惜しい。決まったと思いましたね」 

 しかし、リード1投目のミスはやはり痛く、SC軽井沢クラブが無難に1点を取って勝利。

男子決勝 チーム・キム - SC軽井沢クラブ
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8
チーム・キム   1 0 1 0 0 1 1 0 4
SC軽井沢クラブ 0 2 0 1 1 0 0 1 5

 というわけで、この大会は、PACCとは打って変わって男女とも日本の五輪代表チームが優勝するという結果に終わりました。日本で開催された大会なのでその分は差し引いてみるべきでしょうが、いい感じに仕上がっていそうで何よりです。平昌五輪でもこの調子でお願いします。

(コアキュゥト) Koaきゅぅと ミニカーリングベル (青)

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e-typingのショートカットキー一覧表(新下駄配列対応バージョン付)

 昨日に引き続き、「e-typing」 の話をもう一つ。

www.e-typing.ne.jp

 e-typingにはショートカットキーがいくつか用意されています。タイピングゲーム中はキーボードの上に手があるはずですから、いちいちマウスに触ることなくキーボードで操作すると快適度が上がります。e-typingのショートカットキーは以下の通りです。*1

e-typingショートカットキー一覧
【テーマ表示画面】 キー 新下駄:かな 新下駄:ローマ字
ローマ字表示 [R] - [V]る
かな表示 [K] [A]の [D]か
ビープ音 [S] [S]と [L]し
【タイピング画面】 キー 新下駄:かな 新下駄:ローマ字
開始 [スペース] [スペース] [スペース]
開始(LT機能)*2 [0]~[3] [0]~[3] [0]~[3]
開始(小書きのかな単独可)*3 [L] - [G]っ
中断 [Esc] [Esc] [Esc]
【結果表示画面】 キー 新下駄:かな 新下駄:ローマ字
ツイート*4 [W] [N]て [SN]わ
ミスだけ [M] [FK]も [X]ま
もう1回(リトライ) [R] [Z]す [V]る
登録 [T] [D]か [S]と
閉じる [Q] [M]た (なし)
結果画面の全体表示*5 [F] [E]は [RK]ふぃ
【ダイアログ】 キー 新下駄:かな 新下駄:ローマ字
はい [Y] [F]ん [DI]よ
いいえ [N] [DO]み [A]の
OK [O] [SJ]ら [S]と
  • 2020/12/03更新

 さて、ここから先がこの記事の核心です(^_^;)

 新下駄配列でe-typingをプレイしている人の中に、「新下駄配列でプレイしているとキーを入れ替えている状態になるのでショートカットキーが利かない」とお嘆きの方はいませんか? そんな事はありません。新下駄配列でプレイしていてもショートカットキーを使うことはできます。

 上の表に「新下駄(かな)」「新下駄(ローマ字)」という項目があります。これが新下駄配列でe-typingをプレイしている時のショートカットキーです。そのキーを押すとそのショートカットキーを押したことになります。

 具体的に書くと――例えば、新下駄配列では[Z]で「す」を入力します。「す」はかな入力では[R]で入力しますから、新下駄配列でe-typingのかなタイピングをプレイする時は、「す」を入力すると[R]が押されたことになります*6。つまり、[Z]を押すと[R]が押されたことになります。これはすべての入力で有効ですから、結果表示画面で[Z]を押すと[R]、すなわち「もう1回」のショートカットキーが押されたことになる――という仕組みです。

 まあ、こんな回りくどいことをしなくても、[Shift]を押しながら本来のショートカットキーを押せばそのショートカットは発動します(配列の実装方法にもよります)。とはいえ、たいていの場合は[Shift]を使うよりも新下駄配列でのショートカットの方が楽に押せると思います。よく使うものは覚えた方が良いでしょう。特に、「もう1回」の[Z]と、「登録」→「はい」→「OK」の[D]→[F]→[SJ]の流れは頻繁に使うので、覚えておく価値ありです。

 この記事、きっとこの情報が役に立つ人がいると信じて書いてます(^_^;)

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*1:テーマ表示画面でスタートボタンを押すショートカットが見つからないのだけど……。ないのでしょうか?

*2:開始時に押したキーの数字の回数を超えてミスすると強制終了となる。なぜ「LT機能」というのかは公式でも不明。

*3:ローマ字タイピングのみ。通常は、「っ」=LTU、「つぁ」=TULAなどの入力はできないが、それができるようになる。

*4:ブラウザのショートカットである「次のタブ」([Ctrl] + [Tab])や「タブを閉じる」([Ctrl] + [W])もあわせて使うと便利です。

*5:e-typing plus」を使用。

*6:そのような機能のあるアプリケーションを使うか(「姫踊子草」「DvorakJ」など)、そのように設定したファイルを使うか(「やまぶきR」「のどか」などの場合)して実現します。

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「e-typing」でスペースを押しすぎてもスクロールしない方法を発見した!

 2018年早々、大発見をしたので報告します!

 「e-typing」で、スペースキーを押した拍子に下の方にスクロールしてプレイ画面がウィンドウから外れてしまうという現象に悩んでいました。e-typingがスペースキーの入力を受け付けていないときにスペースキーを押すと、ブラウザにスペースキーの入力が伝わってスクロールしてしまう、ということだと思います*1

www.e-typing.ne.jp

 例えば、プレイ開始時に[スペース]を連打していると、1回目の入力はプレイ開始になるのでスクロールされませんが、2回目以降の入力はカウントダウン中なのでe-typingは[スペース]の入力を受け付けていません。よって、[スペース]がブラウザへのショートカットキーの入力になってどんどんスクロールしてしまう、という現象が発生します。

 「連打する方が悪い」と思うかもしれませんが、[スペース]を押すタイミングが早すぎて反応しないことがあるので、つい連打してしまいます。1回押してもなかなか始まらないのでもう1回押したら、実は1回目の入力が有効で処理がもたついてカウントダウンが始まらなかっただけだったのでスクロールしてしまうこともあるし(´・ω・`) スクロールしてしまうと、いちいち上にスクロールして位置を調節し直す必要がある。タイピングの興を削がれること甚だしい。

 しかし、この問題を解決する方法を発見しました。

 まず、e-typingのサイトで、[Tab]を何回か押してやりたいタイピングの開始ボタンにフォーカスを合わせます。フォーカスされたものは点線で囲まれるので、目的のボタンにフォーカスが合うまで[Tab]を押して点線を移動させます。[Tab]を押しすぎた時は[Shift] + [Tab]を押すと1つ前にフォーカスが戻ります。下の画像では「今すぐチェック!」ボタンにフォーカスが合った状態になっています。

e-typingのサイト 「今すぐチェック」が点線で囲まれている

 そして、目的のボタンにフォーカスを合わせたまま、[スペース]や[PageDown]などで一番下までスクロールさせます

e-typingのサイト それ以上スクロールしないまでスクロールさせる

 そして[Enter]を押します。先ほどフォーカスを合わせたタイピングが開きます。

一番下にスクロールした状態のまま「腕試しレベルチェック」を開いた状態

 この状態ならば、すでに一番下までスクロールされているので、スペースキーをいくら誤打してもスクロールすることはありません

 これだけなんですけどね(^_^;) でも、1月2日から開始のかなタイピング腕試しレベルチェックの「いろはかるた」でテーマ別自己記録を大幅に更新できたのは、この方法で快適にタイピングできるようになったお陰と言ってもいいでしょう。俺的には、2018年これ以上はないだろうという大発見でした。

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*1:ただし、環境によっては発生しないこともあるようです。自分が試したところでは、「Firefox」「Internet Explorer」「Microsoft Edge」では発生しましたが、「Google Chrome」では発生しませんでした。「Internet Explorer」でも昔は発生しなかったと思うのだけど……。2017年7月頃から突然発生するようになった。何がきっかけだったんだろう?

秋葉原ツクモのREALFORCEタイピングミニ大会を見てきた

 今日(12月23日(土))秋葉原ツクモパソコン本店で行われた「REALFORCE新製品紹介&タイピング早打ちミニ大会!」に行ってきました。内容はREALFORCE R2の製品紹介、隅野貴裕氏のタイピング講座、「e-typing」使ったタイピングミニ大会、じゃんけん大会。

 行われたのはツクモパソコン本店の4階の特設会場。観客席が15席。自分は開始直前に入りましたが、すでに席は埋まっていました。最終的には、席の数以上の立ち見が出る盛況となりました。イベントは1部と2部の2回行われました。自分は2部のみ参加ですが、1部も入場制限がかかっていたようです。

 一番のお目当てはやはり隅野氏のタイピング講座。内容は、タッチタイピングの基本的な説明と習得方法、最適化、『世界一やさしいタイピング』のライターが連文節変換の長所・短所を理解していなくて隅野氏激おこの話など。特にモーニング娘。の「恋愛レボリューション21」の「超超超 いい感じ 超超超超いい感じ」を打つための最適化の工夫の話がおもしろかった。

 タイピングミニ大会は、「e-typing」の腕試しレベルチェックを1回だけ打ってスコアを競うという単純な形式。大会に参加したのは会場にいた半数ほどだと思います。自分は参加賞目当てで行ったのですが、参加賞は入場時に会場入り口ですでに配布されたので参加はしませんでした。大会の参加賞ではなく「「REALFORCE新製品紹介&タイピング早打ちミニ大会!」の参加賞」だからいいのか。

REALFORCEクリアファイル・REALFORCEキースイッチストラップ(オレンジ)・REALFORCE矢印キーのキートップ(紫)

 その参加賞は、REALFORCEクリアファイル・キースイッチストラップ・矢印キーのキートップの3点セットでした。一番の注目はキーストラップREALFORCEのキー構造がそのままストラップになっています。ちゃんとキーを押せて、土台部分は透明なので押されている様子が見えるという優れモノ。噂には聞いていて前からほしかったの物なので嬉しい。REALFORCEキースイッチストラップがどういう物かは、下記のページが詳しいです(自分がもらった物には説明文は付いてませんでしたが)。

 タイピング大会の優勝賞品はREALFORCE R2! じゃんけん大会の賞品もREALFORCE R2! なんと太っ腹。しかも、1部でも同じ賞品だったわけですよね。そんな大きな会場じゃなかったのに、4台も出してしまって大丈夫ですか? こっちが心配になってしまいますが。

 このイベントを記念して、ツクモでは23(土)と24(日)の2日間だけ、なんと東プレREALFORCEが10%引きで販売されるそうです。帰りにキーボード売り場を見たら、この前買ったREALFORCE 108US SJ38D0が自分が買ったときより安い値段で販売されてました(´・ω・`)(特価?(正確な記載は忘れた)みたいなことが書いてあったから、10%引きの対象外なのかも) さすがにREALFORCEをもう一台買う気は(当分は)ないので、代わりになんとなくUSBハブなどを購入して帰りました。

 あと、1台だけキースペーサーが入った状態の展示もされていました。確かにキーストロークがかなり浅く感じられます。これが気に入るかどうかは使ってみないとわからないという感じだけど。


 それと、今回のイベントとはまったく関係ないですが、キーボード関連で一つ。

 帰りに「ヨドバシAkiba」に寄ったのですが、富士通のLibertouch(リベルタッチ)が展示されていました。キートップがいくつか無くなっていて、キーボード自体も汚れていてかなり年季が入っている感じでしたが。

 この前、キー荷重All 30gのREALFORCE 108US SJ38D0買ったわけですが、実はLibertouchの購入も検討していました。と言うのも、変荷重もいいかなと思っていたからです。しかし自分の場合、右手一列ずらしをしているので、変荷重だと製品的には右手小指で打つはずのキーを薬指で打つことになる。これはまずい。その点、Libertouchは交換用のラバーが付属していてキー荷重をキーごとに変えることができる。これはまるで、右手一列ずらしをしている私のために作られたキーボードではないか。値段もREALFORCEよりは安かったし。

富士通コンポーネント Libertouch用交換ラバー50ヶセット(軽荷重)オレンジ

 ただ、付属する35gの交換用ラバーは15個だそうでちょっと少ない(55gのラバーなんか2~3個でいいから、35gのラバーを30個くらいつけてほしかった)。交換用ラバーは別売りもされているようですが、それも買うとREALFORCEとの価格面での有利さは大してない。

 そして何より、Libertouchを購入前に試し打ちができる場所が見つからなかった。これが決め手となってLibertouchの購入は見送った、ということがありました。「ヨドバシAkiba」ではそのLibertouchの試し打ちができました、という報告でした。キー配列も標準的で旧世代のREALFORCEとそっくりなので、REALFORCE R2の長いスペースキーは気に入らないとお嘆きの方の選択肢としてはあり得るんじゃないでしょうか。


REALFORCE 108US SJ38D0に、本来[ESC]の位置にキースイッチストラップのキートップ(オレンジ)を取り付け、矢印キーにパープルのキートップを取り付けた。キースイッチストラップには[半角/全角]のキートップを取り付けた

 帰宅後、参加賞の矢印キーとキースイッチストラップのキートップこの前買ったREALFORCE 108US SJ38D0に取り付けてみました。REALFORCEキースイッチストラップはキートップ部分を取り外して[Esc]の場所に取り付けました。ちなみに、自分のPCでは[Esc]の位置のキーは「ウィンドウを閉じる」というキーにしています([Esc]は[半角/全角]の位置に移動。[半角/全角]は廃止)。1つだけ目立つ色で特別なキーという感じがしていいぞ。

 キースイッチストラップには、取り外した[半角/全角]を取り付けました。地味……。よりによってこのキーかよ。