軽井沢国際2018でのコンサドーレ札幌の作戦会議

 今年も日本カーリング選手権の時期がやってきました。今年は例年にもましてNHKの中継がすごい。BS1で連日2試合の生中継に加えて「全試合のハウス映像をライブ配信」 だそうです。NHKとは別にインターネットのオフィシャルインターネット中継放送もあります(今年はYouTube)。しかも、今まではリアルタイムでしか見られませんでしたが、今回はアーカイブに残るそうな……。見る時間を工面するのが大変です。

 ここで、カーリングの金言を紹介しよう。

カーリングはねー、全試合追っちゃダメなんですよ(笑) 本当に1日ですからね。1日8時間仕事のように見続けることになる」(両角友佑) 

  •  信州スポーツ! 一刀両断 #36 軽井沢アイスパークから生放送! ゲストは? 国際カーリングの直前情報などをお伝えします お楽しみに! | FRESH LIVE(フレッシュライブ) - ライブ配信サービス ※問題の発言は9:00ごろ
    https://freshlive.tv/nns/253472
カーリング日本選手権2019リンク集

 そんなカーリング日本選手権を前に、今回は昨年12月に行われた軽井沢国際カーリング選手権大会2018のおもしろかったある1エンドを紹介します。

 12月21日に行われた男子予選。アメリカのシュスターと北海道コンサドーレ札幌の対戦。赤シュスター、黄コンサドーレ

 6エンド。4-3でシュスターが1点リード。コンサドーレの先攻。1点負けているコンサドーレはスチールを狙いたいエンド(ワールドカーリングツアーは8エンド制)。

シュスター(赤)-コンサドーレ(黄) 6エンド 先攻コンサドーレセカンド谷田2投目

  清水選手の積極的な発言が印象に残ったコンサドーレの作戦会議のシーン。

 アメリカセカンド1投目は、ガードの黄を経由してハウスの中の黄はテイクアウトしたものの、元ガードの黄もシューターの赤も残ってこの形。セカンド谷田2投目を前にハウス側と投げ手側で意見が割れる。ハウス側にはスキップの松村雄太、投げ手側にはセカンドの谷田康真とスイーパー清水徹郎・阿部晋也がいる。松村は赤のセンターガードの裏のハウスの中を指示するが……。

谷田「中?」
松村(首を縦に振る)「もう1個置く? いってからでもそんなに悪くないと思うけど」
(投げ手側で)
谷田「でも赤黄は切られるよね」
清水「切られると思う。そしたら結局1個を守り続けることしかできないっしょ。今もう1個前置いたら、狙われても赤は残るよね。俺は前でいいと思うけど」
谷田「俺も前でいいと思う。ここ取らなきゃいけない」
(ハウス側に向かって)
谷田「それ置いたら先に赤黄やられない? こっちで」
松村「こっちはやられるよ」
清水「そしたらもうあと1個しか守るものなくない?」
(清水がハウス側に行く)
松村「ここ置いて、これ狙わせた方がいいんじゃない?」
清水「ここ切られてここ残された時に、俺らもう打てないで前置き続けるしかないでしょ」
?「前置いて入らせない方がいいと思うけど」
?「ただ、本当に高くないと」

 結局、清水の案が採用されて赤の前にダブルセンターガードを置くという選択になった。解説は敦賀信人

敦賀「清水選手はあまり作戦に対して言う選手でないんですね。ただ彼もオリンピックとか世界選手権を経験しているので、ここぞと言う時に的確なアドバイスができるのも、清水選手が入ったことによってのこのチームの強みかなと思いますね」

シュスター(赤)-コンサドーレ(黄) 6エンド 先攻コンサドーレセカンド谷田1投目

 先攻(黄)コンサドーレ、サード清水1投目。センターガードの裏にセンターガードをぴったり縦に置く。スチールのチャンスがある形になってきた。

シュスター(赤)-コンサドーレ(黄) 6エンド 後攻コンサドーレセカンド谷田1投目

 後攻(赤)シュスター、サード2投目を前に、こちらも激しく意見を言い合う。スキップは縦にダブルテイクを狙いたいが、そうするとシューターがガードで残って、次に赤に中に入られる。そうなる前に先に中に入るという選択になった。ガードは強力スイープでギリギリかわしたが、少し長くなってT奥まで行って黄に当たって止まる。

 このあと、コンサドーレ、スキップ松村1投目でその赤の前へフリーズするナイスショット。スチールまであと一歩。

シュスター(赤)-コンサドーレ(黄) 6エンド 後攻コンサドーレセカンド谷田1投目

 後攻(赤)シュスター、スキップ2投目。黄のスキップ2投目でさらにセンターガードを置かれて、スチールの形を作られてラストストーン。シュスター困ったかに見えたが……。

敦賀「シュスター選手、すごいところ見てますね」

 壁際に残っていた赤から角度を変えて中をテイクするショットを狙う。こんな石が働くのか……。決まれば2点だったが、惜しくも手前を通過してコンサドーレ1点スチールに成功!

 この試合は、この後7エンドにシュスターが2点を取って勝つのですが、この6エンドはコンサドーレの作戦会議のシーンや、清水・松村の正確なドローショット、シュスターのラストショットなど見所が詰まったエンドになりました。日本選手権でもこんなシーンをお願いします。

予選 シュスター-コンサドーレ
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8
シュスター 2 0 2 0 0 0 2 - 6
北海道コンサドーレ札幌   0 2 0 1 0 1 0 - 4

REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2018のスコアを取ってみた

 今年もREALFORCE TYPING CHAMPIONSHIPが開催されました。

www.realforce.co.jp

www.youtube.com

 昨年2017年の第1回大会東京ゲームショウでの開催でした。自分は現地で観戦しておもしろかったので今年も楽しみにしていたのに、今年は東京ゲームショウの時期になっても告知がない。「去年はREALFORCE R2の発売の時期だったので、その時だけだったのかなあ」と思って昨年の動画を見たりして懐かしんでいたら、なんと今年は単独イベントでの開催。残念ながら自分は現地には行けなかったのですが、全編動画配信されていたので即視聴。前回にもましておもしろい大会でした。

 前回より試合展開がバリエーションに富んでいたと思います。ダブルイリミネーション方式となって試合数が増えたおかげもあります。正確性95%ラインが勝負の鍵となるわけですが、95%ギリギリを維持する試合あり、95%に回復させるためにわざとワードを打ち切らず相手に取らせる、相手が95%を割っている間に10ワード打ち切ってしまう、95%を割っているのに思わず打ち切ってしまった、お互いに95%を目指さない乱打対決など、多彩な展開がありました。

 そうやって動画を見ていると、各試合がどういう経過をたどって決着したかを記録を見て確認したくなってきました。というわけで各試合のワードやkpm・正確性・ポイントなどを表に入力してみました。野球の試合の試合を見ながらスコアを取ったようなものです。

 すべて手動で入力したので入力ミス・抜け・勘違いなどがあるかもしれません。もし見つけた方がいましたら、訂正しますのでご指摘いただけると助かります。

 また、各試合の概要などをメモしましたので以下に載せます。「スコア」は上記ファイルのその試合のスコアシート、「動画」はYouTubeのその試合の部分の時間のリンクです。

  • 【1回戦 第1試合】kurimans vs. セレナーデ☆游騎
  • 【1回戦 第2試合】muller vs. prmil
  • 【1回戦 第3試合】cocoa vs. 珠
  • 【1回戦 第4試合】tanigon vs. はやとぅっ!
  • 【1回戦 第5試合】オリプス vs. のん
  • 【1回戦 第6試合】ring vs. やだ
  • 【1回戦 第7試合】dqmaniac vs. ヨッシー
  • 【1回戦 第8試合】テル vs. miri
  • 【2回戦 第1試合】kurimans vs. muller
  • 【2回戦 第2試合】珠 vs. はやとぅっ!
  • 【2回戦 第3試合】のん vs. やだ
  • 【2回戦 第4試合】ヨッシー vs. miri
  • 【3回戦 第1試合】muller vs. 珠
  • 【3回戦 第2試合】やだ vs. miri
  • 【LOSERS 1回戦 第1試合】セレナーデ☆游騎 vs. prmil
  • 【LOSERS 1回戦 第2試合】cocoa vs. tanigon
  • 【LOSERS 1回戦 第3試合】オリプス vs. ring
  • 【LOSERS 1回戦 第4試合】dqmaniac vs. テル
  • 【LOSERS 2回戦 第1試合】ヨッシー vs. セレナーデ☆游騎
  • 【LOSERS 2回戦 第2試合】のん vs. tanigon
  • 【LOSERS 2回戦 第3試合】はやとぅっ! vs. ring
  • 【LOSERS 2回戦 第4試合】kurimans vs. テル
  • 【LOSERS 3回戦 第1試合】セレナーデ☆游騎 vs. のん
  • 【LOSERS 3回戦 第2試合】はやとぅっ! vs. テル
  • 【LOSERS 4回戦 第1試合】珠 vs. のん
  • 【LOSERS 4回戦 第2試合】miri vs. テル
  • 【LOSERS 5回戦】のん vs. miri
  • 【WINNERS 決勝】muller vs. やだ
  • 【LOSERS 決勝】やだ vs. miri
  • 【決勝 第1試合】muller vs. miri
  • 【決勝 第2試合】muller vs. miri
続きを読む

中継ぎ投手の悲しいキャリア

 今年のヤクルトのクライマックスシリーズは、あっという間に終わってしまいました(´・ω・`)

 ノーヒットノーランとは。菅野智之はすごい投手になったなあ。菅野は今までもすごくいい投手だと思っていて、ダルビッシュ有田中将大大谷翔平などよりすごいと思っていたくらいなのだけど、それが証明されました(´・ω・`) いままで「俺がリアルタイムで見たすごい投手ランキング」の歴代1位は伊藤智仁だったんですが、今回のノーヒットノーランで菅野が上回ったかも。試合の録画をとっておいて、しばらくたってからもう1回見よう。

松岡健一と山本哲哉の引退

 ところで、ヤクルトの今シーズンオフの話題の一つに、松岡健一と山本哲哉の引退があります。「マツケン」「ヤマテツ」の愛称でファンから親しまれ、リリーフ一筋でヤクルトの投手陣を支えていた両投手が奇しくも同時に引退。ヤクルトファンとしては感慨深いものがあります。

 キャリアを一人ずつ見ていきましょう。まず、松岡健一。フォークを武器に2008年からセットアッパーに定着。押本健彦と並ぶタフネスぶりで「次のヤクルトのクローザーはこいつだ」と思っていた時期もありました。

 しかし、2012年についに故障してほとんど登板できず。2013年以降は復活しましたが「あの頃の輝きは戻ってこなかったなあ」という印象があります。

 山本哲哉は2012年から台頭。2013年は一時期クローザーを務める。しかし、2013・2014年はチームは連続最下位。ヤクルト低迷の原因としてけが人が多いことが挙げられ、「ヤ戦病院」と揶揄される事もあるのですが、山本はケガをしないで活躍を続けていた貴重な存在でした。

 と思っていたら、2015年はケガで低迷。しかし、チームは優勝。2度目のトミー・ジョン手術を受けて翌2016年は一軍登板登板ゼロに終わりますが、2017年は復活しますがチームはまたも最下位。そして2018年はまた登板数が激減してそのまま引退。 チームが低迷した年に活躍し、チーム成績が良かった年は登板が少ないという孤軍奮闘投手になってしまいました。

 こうやってプロ野球選手のキャリアを見ていると思うのが、 中継ぎ投手のキャリアは突然終わることが多すぎない?ということ。この2人も、2017年には30試合以上登板しているのに、2018年にもう引退です。

 年を取ると衰えるのは投手も野手も同じですが、野手だと衰えても晩年は代打で活躍したり、投手でも先発だと、中継ぎに転向したり、登録抹消を挟みつつローテの谷間にたまに先発したりという展開がある場合も多いです。中継ぎ投手はそういう展開がなく、少し衰えると2年くらいで、年齢もまだ30代前半なのに、いきなり引退というパターンが多い気がします。

中継ぎ投手の悲しいキャリア

 というわけで、自分が悲しいと感じるヤクルト投手のキャリアを何人か挙げてみます。

島田直也

 横浜で毎年中継ぎ登板を重ねていたが、1999・2000年はやや不振で自由契約に。しかし、2001年ヤクルトに移籍すると安定した登板を重ねて優勝に貢献。選手名鑑*1にも「使い減りのしない貴重な中継ぎ」と書かれます。ところが、翌2002年からいきなり登板数が激減して自由契約近鉄に移籍するも2003年限りで引退。2001年の活躍はなんだったのか……。

山本樹

 ヤクルト黄金時代後半の中継ぎエース。全盛期1996年~2001年。2003年も復活して50試合登板していますが、そこから衰えてわずか2年で引退。

河端龍

 2000年代始めのヤクルト中継ぎエース。1999年にルーキーながら14試合に登板するが、翌2000年はリハビリで登板ゼロ。2001年に復活して優勝に貢献。そこからセットアッパーとして毎年活躍するが、2006年に再びリハビリで登板ゼロとなり、今度は復活することなくそのまま2008年に引退。

 自分が「中継ぎ投手のキャリアは悲しい」ということをはっきり意識したのはこの投手がきっかけ。これだけ活躍した投手なのに、突然登場して、突然いなくなっていた。

押本健彦

 2008年、ヤクルト-日本ハム3対3トレードの一員(藤井秀悟坂元弥太郎三木肇-川島慶三押本健彦橋本義隆)としてヤクルトに移籍。この時、藤井秀悟を出したのはびっくりしたなあ。ただでさえグライシンガーと石井一久が抜けて先発投手がいないのに、藤井出すか? 前年の先発登板数1・2・3位が抜けるってどういうこと!?

 と思っていたら、移籍してきた押本が大活躍。毎年50試合以上の登板を重ねるタフネスぶりを発揮し、押本健彦-松岡健一-林昌勇の勝利の方程式は長く続きました。しかし、2013年に故障で50試合登板が5年で途切れると、翌2014年引退。あれだけ毎年登板していたのに、それからたった2年で引退とは……。

久古健太郎

 左腕のサイドスロー。2011年、ドラフト5位ながらルーキーイヤーから登板を重ねてレギュラーシーズン2位の躍進に貢献。翌2012年は血行障害の手術の影響で登板数が減りますが、翌2013年からは再び左のワンポイントとして活躍を続け、2015年の優勝にも貢献する。このままの状態が続くのかと思いきや、2017年に登板数が激減して今年、2018年は一軍登板ゼロのまま引退。ヤマテツ、マツケンと並んで引退セレモニーあってもよかったと思うんだけど?

ヤクルト以外の投手

 ヤクルト以外の投手だと、印象深いのが中日-西武の岡本真也です。2004年から4年連続で60試合前後登板している中日リリーフ陣の大黒柱でしたが、2008年、FA移籍してきた和田一浩人的補償で西武へ移籍。なぜこの投手をプロテクトから外すのか!? そのときは理解できませんでした。西武1年目はそこそこの活躍でしたが、2年目途中から成績が落ちるともう戦力外通告。中日はこうなることを予見していたのか? そうだとしたら卓見だとしか言いようがありませんが……。

 今年引退した巨人の山口鉄也も悲しいキャリアだと感じます。あれだけ毎年鉄腕ぶりを発揮していたのに、1年投げられなかっただけでもう引退なの? まだ35歳でしょ?

理想のキャリアは?

 こう見ると、最後に活躍してから1~2年で引退、あるいは活躍していたのに故障で突然消えてそのまま引退、という選手が目立ちます。プロ野球選手の中継ぎ投手というのはそういうもの、と言えばそれまでですが、野手や先発投手の終わり方と比べるとあまりに悲しい。中継ぎ投手でも、もう少し息の長い、フェードアウト感のある終わり方はできないものかと思ってしまいます。

 例えば、高木晃次のような終わり方です(ヤクルト時代は主に先発でしたが)。

 入団したのは阪急。しかし、1990年に42試合登板した以外は大した成績を上げられず、ダイエーを経て、1998年、30歳でヤクルトへテスト入団。1999年は規定投球回数に達して9勝を挙げる活躍をしましたが、そこまで好投し続けたわけでもないしなあ。他の年はメッタ打ち状態だった記憶しかない(^_^;) 2001年は2試合の登板にとどまり戦力外通告を受けロッテに移籍。この年34歳。もう引退寸前という印象でしたが、ここからロッテで8年、41歳まで現役を続けるとは……。しかも、年々登板数が増えていく。実働19年。見事なキャリア。

*1:『日刊スポーツグラフ 2002年プロ野球選手写真名鑑』

女子プロ野球の女王決定戦を見に行ってきた

 この前見に行った試合はあっさり終わって納得いかなかったので、10月7日(日)に再び女子プロ野球(JWBL)を観戦してきました。場所は再び川口市営球場。

 試合は女王決定戦の京都フローラ-愛知ディオーネ。女王決定戦というのは、NPBでいう日本シリーズのような試合です。年間総合順位1位と2位の対戦で2勝先取ですが、1位の京都には1勝のアドバンテージがあります。つまり、京都は2試合のうち1試合勝てばOK、愛知は2連勝が必要ということです。

 今回は、スコアは差が付きましたが、自分的には見るべき点は多くて満足できる試合内容でした。というわけで、見所をいくつかご紹介します。

厚ヶ瀬美姫のファインプレー

 1回裏、ディオーネ遊撃・厚ヶ瀬美姫がセンター前に抜けそうなハーフバウンドの打球を好捕。さすが。やはり今でも守備は厚ヶ瀬が一番か。

 ときに、厚ヶ瀬美姫と言えば、忘れられないプレーがあります。2013年、自分がJWBLを見始めたころ。ボテボテのゴロに対して、バウンドに合わせるなどまったくせずに全力で突っ込んでいって、ハーフバウンドになった打球を体の横で捕った。「これはすごい!」と、その後もJWBLを見るきっかけとなったプレーです(忘れられないと言いつつ思い出補正がかかっている可能性あり(^_^;))。2013年は『ベストプレープロ野球'00』でJWBLのデータを作ったのですが、厚ヶ瀬美紀の遊撃に、守備能力では唯一のAを付けました。

スクイズ! ウエスト!

 2回表はディオーネ打線がつながって、5-0とリードを大きく広げる。なお1死1・3塁で打者は4番只埜榛奈。ここで初球スクイズ! フローラバッテリーはウエスト! しかし、只埜は飛びついてなんとかバットに当ててファウル。

 左バッターボックスより外くらい大きく外した投球だったが、バットを放り投げて当てた。バットに当たった瞬間はすでにバットから手が離れていた。

 自分は、5点リードで打者4番でまさかスクイズがあるとは思わず、びっくりしているうちに、すべてがまさにあっという間に終わってしまった。あとで調べたら、只埜のスクイズはこれまでも何度かあったようです。だからフローラも読んでウエストしたのでしょう。*2

ベテラン?のナイスピッチ

 4回表、フローラ植村美奈子の投球。植村は2回途中から登板。「相変わらずボール球多いなあ」と思って見ていた4回表。スコアはすでに7-0と大きなビハインドという状況で、先頭打者は打ち取った打球が内野手の間に落ちて無死1塁、続いて四球で無死1・2塁。「また大量失点か」と思った。

 ところが、5番中田友実の投ゴロを冷静にさばいて併殺。2死3塁。6番強打者の寺部歩美は四球で2死1・3塁。7番の榊原梨奈をボールカウント1-1からズバッと内角へ2球続けて三振。何事もなく無失点で切り抜ける。さすが、JWBL発足2年目から所属しているベテラン。落ち着いた投球。

ライトゴロ狙い

 6回表、ディオーネ只埜榛奈のライト前の打球に対して、フローラの右翼・中村茜がライトゴロ狙いで一塁へ送球。間に合わなかったが、ライトゴロは女子野球の見所のプレー。

力の入った勝負

 6回裏、フローラみなみの打席。ディオーネ投手は笠原優子。2死1塁。0-7と大差は付いているが、まだ2イニングあるし、もちろんあきらめることはない。みなみは本塁打を前年は3本、今年は2本打っている長打力のある打者。フルカウントからのファウルが4球続く。3塁線への強い打球やレフトへの大きな当たりのファウルもあって、力の入ったいい勝負になりました。最後の見逃し三振は残念でしたが……。それほど厳しいコースでもなかったし。


 試合の方は、そのまま7-0で愛知ディオーネが勝利。女王決定は翌日の試合にもつれ込みました。それで、翌日の試合も気になったので「女子プロ野球ライブTV」の1dayチケットを購入して観戦しました。この試合は接戦で力は入ったけど、おもしろいシーンはそれほどなかったかな。3回表、ディオーネ1塁走者の三浦由美子が、ライトへのファウルフライでタッチアップして2塁へ行ったシーンは良かった。結果はこの試合もディオーネが勝って逆転で年間女王になりました。

www.jwbl-live.jp

 この1dayチケット、当日の試合を見られるだけかと思いきや、その1日の期間内なら最近行われた試合(おおよそ1週間のようです)の見逃し配信の動画も見られるのですね。というわけで、上で紹介した見所シーンは、見逃し配信で前日の試合の動画を確認して書きました。このサービスは初めて使ったけれど、動画の再生速度が4倍~0.5倍まで9段階で選べるのはいいね。セルフスロー再生がすぐできる。

 また、このサービスの見逃し配信の期間が終わったものは、順次ニコニコ動画の女子プロ野球チャンネルの方に回される(有料)。無料のハイライト動画などは翌日以降にYouTubeの日本女子プロ野球リーグチャンネルにアップされる……という流れのようです。

*1:試合速報のページのタイトルタグの部分が「<title>日本女子プロ野球リーグ JWBL</title>」になっているのは頂けませんな。タイトルはちゃんとどの試合かわかるように付けてほしい

*2:ところで、この「ウエスト」という言葉を、盗塁やスクイズを阻止するための投球を指して使うのは誤りだそうです。ですが、あまりにも広く使われているし、「ピッチアウト」という言葉はまだしっくりこないなあ。という感覚があるので、今回は「ウエスト」という言葉を使いました。

女子プロ野球の選手年齢一覧表

 女子プロ野球(JWBL)の年ごとの選手年齢の一覧表を作ってみました。

docs.google.com

 年齢は、その年の誕生日を迎えての満年齢。

 選手の背景色は所属球団です。トレードなどで同じ年に複数の球団に所属した場合は色なしにしています。途中でカラーが変わった球団は、過去の部分も現在の球団色にしています。2012年以前の3球団と2013年以降4球団は別球団扱い。また、レイアは2014年以前と2015年以降はチームの位置づけが変わったので別チーム扱いにしています。

 コは監督・コーチとしてJWBLに所属している人。 

 手作業で作成・入力したので、抜け・勘違い・入力ミスなどがあるかもしれません(特に2012年以前)。間違いがわかる方はご指摘いただけると助かります。

  2013年以降は選手名鑑のようなもの*1を持っているのでそれを見て作りました。2012年以前はWikipedia JWBL公式サイトの年度別個人成績のページなどを見て作りました。


 なんでこんな表を作ったのかというと……。

 9月16日(日)に女子プロ野球(JWBL)を見に行ってきました。川口市営球場の埼玉アストライア-愛知ディオーネ。ここのところ、年に1回は見に行っているのだけど、今年はまだ行っていなかったので。今年は試合はおろか、数字の情報もほとんど見ていない状態でした。ディオーネが兵庫から愛知にフランチャイズを変えていたというのも当日知りました。

 JWBLを以前ほど熱心に見なくなった理由の一つに、好きな選手がよくいなくなるというのがあります。成績が落ちたり、若手の活躍で出場機会が減って引退するならわかりますが、まだやれそうなのに理由もわからず好きな選手がいなくなるという状況は応援するには厳しい。数年前と比べても、2年連続首位打者で一塁でも好守備を見せていた大山唯、左腕のスローボーラー渚、2015年には2本塁打を放った池山あゆ美ら、自分が好きだった選手が続々と引退しています。

 それで、実際に女子プロ野球の選手は平均何歳くらいで引退するのか? どれくらい入れ替わっているのかを俯瞰したくなったので、表を作ってみたのです。

 こう見ると、自分が一番熱心にJWLBを見ていた2013年と比べてもだいぶ入れ替わりました。川端友紀、厚ヶ瀬美姫、里綾実、山崎まりあたりは健在で少しほっとしますが。先日見に行った試合でも、中野菜摘が選手名鑑を見るとアストライアに戻っているいるのだけど試合に出てないな、と思ってあとで調べたら、今シーズン初めに体調不良で欠場するというお知らせがあって、見に行った試合の前にすでに現役引退するという発表がされていました。また好きな選手が引退していく。

 年齢的には、30歳になる前に多くの選手がやめている。まあ、プロ野球ということでなく、スポーツ全般で考えればそれほど特別なことではないのかもしれません。やっぱり、まだやれそうな選手が去っていくのがなあ……。その中で小西美加がすでにレジェンド的存在。ここ3年くらいで、リーグ創設当初から在籍していたスター選手が30歳を越えるので、そこでどういう動きがあるか。

 ちなみに試合の方は、2回にアストライアが連続2塁打で2点取った以降は、4イニングで両チーム合わせて3安打無四球、ポコンポコンと凡フライばかりで打ち上げてイニングが進み、あっという間に試合終了。普段はむしろ打高投低リーグなんだけど……。前に見に行った試合もこんな風だった記憶がある。なんで自分が見に行くとこんなしょっぱい試合になるんだろう(´・ω・`)  翌日の試合は打撃戦のシーソーゲームの末5x-4のサヨナラゲームだったのに……。良かったプレイは、3回裏、ディオーネ捕手の寺部歩美が盗塁を刺したプレイと、4回裏、ディオーネ三塁手只埜榛奈が三塁線を抜けそうな当たりを好捕して一塁へ遠投でアウトにしたシーンくらいか。