今年も日本カーリング選手権の時期がやってきました。今年は例年にもましてNHKの中継がすごい。BS1で連日2試合の生中継に加えて「全試合のハウス映像をライブ配信」 だそうです。NHKとは別にインターネットのオフィシャルインターネット中継放送もあります(今年はYouTube)。しかも、今まではリアルタイムでしか見られませんでしたが、今回はアーカイブに残るそうな……。見る時間を工面するのが大変です。
ここで、カーリングの金言を紹介しよう。
「カーリングはねー、全試合追っちゃダメなんですよ(笑) 本当に1日ですからね。1日8時間仕事のように見続けることになる」(両角友佑)
- 信州スポーツ! 一刀両断 #36 軽井沢アイスパークから生放送! ゲストは? 国際カーリングの直前情報などをお伝えします お楽しみに! | FRESH LIVE(フレッシュライブ) - ライブ配信サービス ※問題の発言は9:00ごろ
https://freshlive.tv/nns/253472
カーリング日本選手権2019リンク集
- 第36回 全農日本カーリング選手権大会 - 公益社団法人 日本カーリング協会(※放送予定)
http://www.curling.or.jp/result/jcc/jcc2019/jcc2019-onairinfo.html - Curling Japan - YouTube(※公式インターネット中継)
https://www.youtube.com/channel/UCGtnFqoSz48bJvqNn-nrCHQ - TEAMS | 第36回全農日本カーリング選手権大会
https://www.sapporo-curling.org/jcc2019/teams/ - カーリング特集 | SPORTS STORY | NHK
https://www.nhk.or.jp/sports-story/special/curling/index.html - NHKカーリング日本選手権2019
https://www1.nhk.or.jp/sports/curling/ - カーリング日本選手権 - NHK
http://www4.nhk.or.jp/P5545/
そんなカーリング日本選手権を前に、今回は昨年12月に行われた軽井沢国際カーリング選手権大会2018のおもしろかったある1エンドを紹介します。
12月21日に行われた男子予選。アメリカのシュスターと北海道コンサドーレ札幌の対戦。赤シュスター、黄コンサドーレ。
6エンド。4-3でシュスターが1点リード。コンサドーレの先攻。1点負けているコンサドーレはスチールを狙いたいエンド(ワールドカーリングツアーは8エンド制)。
清水選手の積極的な発言が印象に残ったコンサドーレの作戦会議のシーン。
アメリカセカンド1投目は、ガードの黄を経由してハウスの中の黄はテイクアウトしたものの、元ガードの黄もシューターの赤も残ってこの形。セカンド谷田2投目を前にハウス側と投げ手側で意見が割れる。ハウス側にはスキップの松村雄太、投げ手側にはセカンドの谷田康真とスイーパー清水徹郎・阿部晋也がいる。松村は赤のセンターガードの裏のハウスの中を指示するが……。
谷田「中?」
松村(首を縦に振る)「もう1個置く? いってからでもそんなに悪くないと思うけど」
(投げ手側で)
谷田「でも赤黄は切られるよね」
清水「切られると思う。そしたら結局1個を守り続けることしかできないっしょ。今もう1個前置いたら、狙われても赤は残るよね。俺は前でいいと思うけど」
谷田「俺も前でいいと思う。ここ取らなきゃいけない」
(ハウス側に向かって)
谷田「それ置いたら先に赤黄やられない? こっちで」
松村「こっちはやられるよ」
清水「そしたらもうあと1個しか守るものなくない?」
(清水がハウス側に行く)
松村「ここ置いて、これ狙わせた方がいいんじゃない?」
清水「ここ切られてここ残された時に、俺らもう打てないで前置き続けるしかないでしょ」
?「前置いて入らせない方がいいと思うけど」
?「ただ、本当に高くないと」
結局、清水の案が採用されて赤の前にダブルセンターガードを置くという選択になった。解説は敦賀信人。
敦賀「清水選手はあまり作戦に対して言う選手でないんですね。ただ彼もオリンピックとか世界選手権を経験しているので、ここぞと言う時に的確なアドバイスができるのも、清水選手が入ったことによってのこのチームの強みかなと思いますね」
先攻(黄)コンサドーレ、サード清水1投目。センターガードの裏にセンターガードをぴったり縦に置く。スチールのチャンスがある形になってきた。
後攻(赤)シュスター、サード2投目を前に、こちらも激しく意見を言い合う。スキップは縦にダブルテイクを狙いたいが、そうするとシューターがガードで残って、次に赤に中に入られる。そうなる前に先に中に入るという選択になった。ガードは強力スイープでギリギリかわしたが、少し長くなってT奥まで行って黄に当たって止まる。
このあと、コンサドーレ、スキップ松村1投目でその赤の前へフリーズするナイスショット。スチールまであと一歩。
後攻(赤)シュスター、スキップ2投目。黄のスキップ2投目でさらにセンターガードを置かれて、スチールの形を作られてラストストーン。シュスター困ったかに見えたが……。
敦賀「シュスター選手、すごいところ見てますね」
壁際に残っていた赤から角度を変えて中をテイクするショットを狙う。こんな石が働くのか……。決まれば2点だったが、惜しくも手前を通過してコンサドーレ1点スチールに成功!
この試合は、この後7エンドにシュスターが2点を取って勝つのですが、この6エンドはコンサドーレの作戦会議のシーンや、清水・松村の正確なドローショット、シュスターのラストショットなど見所が詰まったエンドになりました。日本選手権でもこんなシーンをお願いします。
チーム名 | H | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シュスター | ★ | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | - | 6 |
北海道コンサドーレ札幌 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | - | 4 |