- クイック起動(Quick Launch)がなくなった?
- 起動するアプリケーションも含めたショートカットならピン留めできる
- タスクバーへピン留めできるショートカットの設定例
- 2017/11/02(木)追記あり:解決しました ← 残る課題:『Microsoft Edge』で開くショートカットをタスクバーへピン留めしたい
クイック起動(Quick Launch)がなくなった?
Windows Vistaでは、「クイック起動」に設置したショートカットは、タスクバーから簡単にアクセスできるだけでなく、[Windows] + [数字キー]というわかりやすいショートカットキーで起動できるのでとても便利に使っていました。自分は「Note.txt(覚え書き用のテキストファイル)」『EdMax』(メールソフト)「Twitter」「Live Dowang Leader」などを設置していました。
Windows 10では「クイック起動」はなくなりました*1。その代わりに、右クリックメニューに「タスクバーにピン留めする」という設定が加わりました。タスクバーにピン留めすれば、従来のクイック起動とほぼ同じ挙動になります。
しかし、タスクバーへのピン留めはアプリケーション(ショートカットも含む)に対してしかできません。自分の場合、『EdMax』はアプリケーションなのでピン留めできますが、「Note.txt」はファイル、「Twitter」と「Live Dowang Leader」はWebページなのでピン留めできません。これは困る。また、フォルダはスタート画面へのピン留めはできますが、タスクバーへのピン留めはやはりできません。
起動するアプリケーションも含めたショートカットならピン留めできる
ファイルやURLもピン留めできないできないものかと情報を探しているうちに、解決策を見つけました。*2
要するに、まず起動するアプリケーションのパスを指定して、次に開くファイル・フォルダ・URLのパスを指定するショートカットを作成すれば良いということです。なるほどー。
ショートカットを右クリックするなどでプロパティを開いて「ショートカット」タブの「リンク先」を見ると、次のように書かれています(Eドライブ直下の"NOTE.txt"のショートカットの場合の例)。
"E:\NOTE.txt"
これをこう書き換えます。
"C:\WINDOWS\system32\notepad.exe" E:\NOTE.txt
こうすると「notepad.exe」すなわち『メモ帳』で「E:\NOTE.txt」を開くという意味のショートカットになります。これだと『メモ帳』というアプリケーションへのショートカット扱いになるので、右クリックすると「タスク バーにピン留めする」がばっちり表示されます。ちなみに、パスの取得は、exeファイルなどを[Shift]を押しながら右クリックして「パスのコピー」を選ぶと楽です。
フォルダを開くショートカットの場合は、起動するアプリケーションはエクスプローラー(C:\Windows\explorer.exe)です。
この方法を使えば、ファイルでもフォルダでもURLでも、好きなものをタスクバーへピン留めできます。
URLのショートカットを作る場合は、一つ注意する点があります。リンクファイルの種類は「ショートカット」である必要があります。「インターネット ショートカット」はパスにURLしか指定できないのでアプリケーションのパスを書き加えることができません。ショートカットのプロパティを開いたときのタブが「Web ドキュメント」なっていたらダメです。「デスクトップで右クリック→新規作成→ショートカット」などで作成しましょう*3。
タスクバーへピン留めできるショートカットの設定例
タスクバーへピン留めできるショートカットの作成例をいくつか書いてみます。
- Eドライブ直下に作った“NOTE.txt”を『メモ帳』で開くショートカット
"C:\WINDOWS\system32\notepad.exe" E:\NOTE.txt
- スタートメニューに作った“shortcut”というフォルダを開くショートカット
C:\Windows\explorer.exe C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\shortcut
- 「Twitter」を『Mozilla Firefox』で開くショートカット
"C:\Program Files (x86)\Mozilla Firefox\firefox.exe" https://twitter.com/
前半のアプリケーションを指定しているパスと、後半のファイルなどを指定しているパスの間は、半角スペースで区切ります。
パスに半角スペースが含まれている場合は""(半角ダブルクォテーション)で囲む必要があります。たとえば「C:\Program Files (x86)」は「Program」と「Files」の間に半角スペースがあるので、そのままだと「C:\Program」で区切られていると判断されてうまく動きません。""で囲めば囲んだ部分全体がパスであると認識されます。なお、「パスのコピー」でコピーしたパスは自動的に""で囲まれています。
なお、タスクバーにピン留めしたショートカットの実体は下記の場所にありますが、このフォルダを直接いじってもうまくいかないようです。
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch\User Pinned\TaskBar
2017/11/02(木)追記あり:解決しました ← 残る課題:『Microsoft Edge』で開くショートカットをタスクバーへピン留めしたい
まだ実現できてないことが1つあります。『Microsoft Edge』でWebサイトを開くショートカットをタスクバーへピン留めしたいのですが、方法がわかりません。
既定のブラウザが何であれ『Microsoft Edge』で開くURLのショートカットは、次のような形式にすれば作れます。
- 「e-typing」を『Microsoft Edge』で開くショートカット
microsoft-edge:http://www.e-typing.ne.jp/
しかし、これだとアプリケーションへのショートカット扱いにはならないようで、タスクバーへピン留めできません。また、『Microsoft Edge』の実体は下記の場所にありますが、このexeファイルを実行したり、ショートカットのパスに指定したりしても『Microsoft Edge』は起動しません。
C:\Windows\SystemApps\Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe\MicrosoftEdge.exe
下記のページを読むと、いままでのデスクトップアプリとは異なる扱いになっているという感じはします。でも、どうしたらいいんだろう?
- Microsoft Edge をコマンドで起動する | Hebikuzure's Tech Memo
https://hebikuzure.wordpress.com/2015/08/22/startedgebycommand/
《ここから2017/11/02(木)追記》
……と書いていたのですが、Windows 10 Fall Creators Update バージョン 1709 (OS ビルド 16299.19)からできるようになりました。なんと『Microsoft Edge』自体にタスクバーにピン留めする機能が搭載されました。
タスクバーにピン留めしたいWebページを『Microsoft Edge』で開いて、右上の方の「…」と表示されている「設定など」のボタンから「タスク バーにこの項目をピン留めする」を選択するだけ。
かんたんで良い機能ですね。むしろ、なんでこの機能を最初から付けなかったのかが疑問。これが最初から付いていれば、もう少しEdgeを使う気になったかもしれないのに。もっと言えば、ショートカットならなんでもタスクバーにピン留めできるようにしてほしいのだけど。
*1:Windows 10でも「クイック起動」はフォルダとしては存在おり(C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch)、「新規ツールバー」で作ればタスクバーにショートカットを置くことはできます。しかし、[Windows] + [数字キー]で開けないので、代替手段としては不十分です。
*2:2022/12/04追記:そのWebページは削除されました。
*3:なお、『Internet Explorer』で開ければいいなら、『Internet Explorer』でピン留めしたいページを表示して、タブをタスクバーにドラッグするだけでURLをピン留めできます。この方法でピン留めすると『Internet Explorer』でしか開けません。