2020年セ・リーグ本塁打王争いの折れ線グラフ

※このページの折れ線グラフ上位5選手版)と一覧表は随時更新しました。

 今年のプロ野球セ・リーグはいつになく本塁打王争いが熱い!

2020年セ・リーグ本塁打王争い(10月18日現在)
選手名 本塁打 残り試合 所属チーム
大山悠輔 26 19 阪神
岡本和真 25 19 巨人
鈴木誠也 24 18 広島
村上宗隆 23 20 東京ヤクルト
丸佳浩 22 18 巨人
ソト 21 17 横浜DeNA
佐野恵太 20 17 横浜DeNA
サンズ 19 19 阪神
梶谷隆幸 19 17 横浜DeNA
青木宣親 18 20 東京ヤクルト
オースティン 17 17 横浜DeNA

 途中までは岡本和真が独走で、鈴木誠也が追っているけれどなかなか迫るところまでは行かない。

 そんな感じでずっときているのかと思いきや、いつの間にか大山悠輔が伸ばしてきて、鈴木も岡本も抜かしてトップに。今年は高打率なものの本塁打数は物足りなかった村上宗隆も、あれ? もしかしたら届く?というところまで来ていた。

 というわけで、どんな経過をたどってこうなったのか確認したくなったので、2020年セ・リーグ本塁打王争いを折れ線グラフと一覧表にしてみました。

2020年セ・リーグ本塁打王争い:折れ線グラフ

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 こう見ると、岡本和真が快調に飛ばしていたがややペース落ちてきて、その間に大山悠輔が伸ばして逆転。他の選手もそれぞれに追いついてきて混戦に、という感じがよく分かります。

2020年セ・リーグ本塁打王争い:一覧表

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寸評

※見出しの選手名のリンクは『nf3 - Baseball Data House -』のその選手の全打席成績(ALL)。

大山悠輔阪神タイガース

 プロ入り4年目。阪神期待の若手大型内野手。昨年初めて規定打席に到達して期待されたシーズンだったが、開幕戦でスタメンから外れると、それ以降もなかなかスタメンに入れない期間があり、第1号が出たのはチーム13試合目。しかし、その翌日に4番スタメンを勝ち取ると、そこからはクリーンアップから外れることなく、本塁打もコンスタントに打ち続け、10月13日についに岡本和真を抜いて本塁打王争い単独トップに。期待に応える大ブレイクを見せたシーズンとなっている。

岡本和真読売ジャイアンツ

 巨人の4番に定着して3年目。過去2年は30本塁打をクリアしているが、タイトルはまだなし。今年は開幕から快調に本塁打を量産。打率が上がらない時期もあったが、その期間も本塁打は衰えることなく打ち続ける。初タイトルに近づいていたが、終盤に来てやや本塁打ペースが落ちてきて大山に逆転を許してしまった。

鈴木誠也広島東洋カープ

 スタメンに定着した2016年、「神ってる」で新語・流行語大賞を受賞してから5年目。本塁打を30本近く放つだけでなく、打率も3割を超え、出塁率も高く足も速いという現在のNPB最強打者の一人。今年は、本塁打はコンスタントに放ち続けるものの岡本和真にやや遅れを取っていたが、ここに来てペースを上げてきた。

村上宗隆東京ヤクルトスワローズ

 2019年は36本塁打を放ち、数々の高卒2年目の記録を塗り替え新人王を獲得。しかし打率.231、184三振。さらなる飛躍が期待された2020年は、本塁打のペースは上がらないものの、打率は.330を超える高打率を維持。新バージョンの村上を見せていたが、9月に入ると本塁打のペースも上昇。これは本塁打王にも届くかと思ったら、今度は打率が急降下。

 自分としては、今年は高打率の村上で終わって、2021年にハイブリッドの村上を見せてくれればいいと思っていたんだけど……。打率は3割1分より3割2分、3割2分より3割3分の方がずっと良いのだから。3割キープすればいいってもんじゃねーんだぞ。

丸佳浩読売ジャイアンツ

 広島から巨人にFA移籍して2年目。今年は6月.158と大不振だったが、そこからじりじりと打率を上げて、10月はさらにペースアップ。3割にも届くかというところまで来た。しかし、丸にしては出塁率・四球数が物足りない。本塁打ペースは7月以降はずっとそこそこ。

ソト(横浜DeNAベイスターズ

 過去2年連続本塁打王で40本超え。しかし、今年は8月が終わっても1桁本塁打。トップの岡本とは10本差をつけられた時期もあった。しかし9月に入ると月間8本塁打と量産。実績は十分。3年連続本塁打王なるか。

佐野恵太(横浜DeNAベイスターズ

 プロ入り4年目。昨年までは、89試合出場、5本塁打が最高で、規定打席にも到達していない選手だったが、ラミレス監督は筒香嘉智が抜けた後の主将に指名し、オープン戦から全試合4番で出場。その期待に応え、開幕から高打率をキープ。しかし、本塁打はまったく出ず「つなぎの4番」と言われていたが、チーム28試合目に1号を放つと、それ以降は高打率はキープしつつ本塁打もコンスタントに放ち続け、20本まで積み上げてきた。

 佐野恵太と言えば、ルーキーイヤーの開幕シリーズに、同点の7回表2死満塁で、5番の新外国人の代打で出場したのが忘れられない(結果は投飛)。今年、主将+4番に指名されたと聞いたときも「ラミレス監督ならやりそうなことだ」と思いました。

サンズ阪神タイガース

 阪神の新外国人選手。 開幕当初は一軍から外れたが、それ以降はほぼスタメンに名を連ねる。本塁打ペースはそこそこ。8月27日~9月11日に14試合で9本と量産して一時はトップの岡本まで1本差に迫った時期もあったが、そこからぱたっと本塁打が止まってしまった。

梶谷隆幸(横浜DeNAベイスターズ

 長打力と俊足を併せ持つ強打者。過去2年は低迷していたが、今年は復活してほぼ1番に定着。9月には月間42安打の球団最多記録を更新して月間MVPを受賞。本塁打も19本まで積み上げてきた。1日2本塁打が今年3回あるなど、調子に乗ると手がつけられない選手。

 自分が大好きな選手。「ひょいっ」とバットにボールを乗せて軽々とスタンドまで運ぶ感じがたまらない。しかし、どうにも三振も多く調子の波が激しい。2013年8月、それまでは目立った成績のない内野手だったのに、突如とんでもなく打ち始めた。4割打つならこの選手だと思っていた時期もありました。

青木宣親東京ヤクルトスワローズ

 通算打率NPB歴代最高を誇る38歳のベテラン選手。2018年にNPBに復帰して3年目。復帰した2018年の最初の2ヶ月ほどは打率.260くらいで、解説の谷繁に「まあ、期待外れですよね」というようなことを言われました(ソースは俺の記憶)。高いリーダーシップでチームに貢献? そうじゃねーだろ。しかし、それ以降は現在に至るまでずっと大活躍。今年はさらに高い水準の成績で、本塁打も年々増やして今年はここまで18本。すごい。

オースティン(横浜DeNAベイスターズ

 横浜DeNAの新外国人選手。本塁打数は17本でトップとはまだ差がありますが、この選手、ケガで出場していない期間があって、打席数がこれまで挙げてきた選手の半分くらいしかないんですよ。8月から9月にかけて1ヶ月以上登録抹消されていて、9月途中に復帰すると9月5本、10月すでに8本。全試合出場していたらどうなっていたのか……。

 残り試合数は各チーム17~20試合とあまり差がありません。本塁打は、出ない時は10試合も20試合も出ないものだし、出る時は2試合連続・3試合連続や、1日2本・3本と出ることもあるのでまだまだ分かりません。最後まで楽しめそうです。