REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2018のスコアを取ってみた

 今年もREALFORCE TYPING CHAMPIONSHIPが開催されました。

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 昨年2017年の第1回大会東京ゲームショウでの開催でした。自分は現地で観戦しておもしろかったので今年も楽しみにしていたのに、今年は東京ゲームショウの時期になっても告知がない。「去年はREALFORCE R2の発売の時期だったので、その時だけだったのかなあ」と思って昨年の動画を見たりして懐かしんでいたら、なんと今年は単独イベントでの開催。残念ながら自分は現地には行けなかったのですが、全編動画配信されていたので即視聴。前回にもましておもしろい大会でした。

 前回より試合展開がバリエーションに富んでいたと思います。ダブルイリミネーション方式となって試合数が増えたおかげもあります。正確性95%ラインが勝負の鍵となるわけですが、95%ギリギリを維持する試合あり、95%に回復させるためにわざとワードを打ち切らず相手に取らせる、相手が95%を割っている間に10ワード打ち切ってしまう、95%を割っているのに思わず打ち切ってしまった、お互いに95%を目指さない乱打対決など、多彩な展開がありました。

 そうやって動画を見ていると、各試合がどういう経過をたどって決着したかを記録を見て確認したくなってきました。というわけで各試合のワードやkpm・正確性・ポイントなどを表に入力してみました。野球の試合の試合を見ながらスコアを取ったようなものです。

 すべて手動で入力したので入力ミス・抜け・勘違いなどがあるかもしれません。もし見つけた方がいましたら、訂正しますのでご指摘いただけると助かります。

 また、各試合の概要などをメモしましたので以下に載せます。「スコア」は上記ファイルのその試合のスコアシート、「動画」はYouTubeのその試合の部分の時間のリンクです。

【1回戦 第1試合】kurimans vs. セレナーデ☆游騎

 初戦の第1ラウンドからワードは取りつ取られつ、正確性もお互いに95%ギリギリという熱戦。際どく95%を残したkurimans選手が1本取る。

 第2ラウンドは途中からお互いに95%を上回る見込みがなくなり、乱打対決に。セレナーデ☆游騎選手が1本取り返す。

 第3ラウンドはまたも乱打対決。9-9のラストワードをねじ込んだのはkurimans選手。いきなり3ラウンドとも接戦の好試合。

【1回戦 第2試合】muller vs. prmil

 muller選手はかな入力で、前回大会準優勝。その実力を発揮して速度で圧倒。正確性は2ラウンドとも95%を割っていたが、相手に正確性を回復する時間を与えなかった。

【1回戦 第3試合】cocoa vs. 珠

 正確性が高い珠選手のタイピング。第1ラウンドは前半はリードを許すが、後半正確性は維持したまま速度を上げて逆転。

 第2ラウンド、cocoa選手がワードは取得するものの、正確性は95%以下で9ワードまできてしまう。しかし、今度は珠選手も95%をわずかに下回っている。これを逃さずcocoa選手が10ワードを打ち切る。これでお互い95%以下のポイント勝負に持ち込んでcocoa選手が1本取り返した。

 第3ラウンドは再び珠選手が高い正確性を発揮。cocoa選手も正確性を挽回しつつワードも取り返していったが、珠選手が序盤のリードを生かして逃げ切った。

【1回戦 第4試合】tanigon vs. はやとぅっ!

 かな入力対決。2ラウンドとも前半で両者がつまずき乱打対決に突入。正確性は厳しい数字になってしまったが、速度で上回ったはやとぅっ!選手のストレート勝ち。

【1回戦 第5試合】オリプス vs. のん

 2ラウンドとも1ワード目で1100kpmを越えて正確性100%を出したのん選手が、95%以上を保ってストレート勝ち。2ラウンド目は勢いに乗って10ワード連取した。

【1回戦 第6試合】ring vs. やだ

 第1ラウンド序盤は取りつ取られつだったが、正確性がring選手は80%前半まで落ち込んだのに対し、やだ選手は高い数字をキープ。10ワードを目前にしても95%に達しないring選手は、最後の1文字を残して相手にワードを取らせて正確性を上げる作戦に出る。しかしそれでも95%に達せずやだ選手が1本取る。

 第2ラウンドはring選手が、95%を割っている状態からワードを取りつつ95%まで回復させて1本取り返す。

 第3ラウンドはring選手が95%に届かないラインのまま9ワードまで来てしまった。1文字残しで回復させようとするが、やだ選手もそこそこの速度で打って相手に正確性を回復する余地を与えなかった。

【1回戦 第7試合】dqmaniac vs. ヨッシー

 「正確性95%維持、かな入力では大変ですが頑張ります」とのコメント通り、正確性に苦労したdqmaniac選手。第1ラウンドはワード数は獲得するものの正確性が上がらず勝ち目がない展開になってしまう。dqmaniac選手はラウンドの合間にメモを取っている。

 第2ラウンドも正確性が低いため追いかけきることができず、ほぼ終始95%以上を維持したヨッシー選手が2ラウンド連取した。

【1回戦 第8試合】テル vs. miri

 前回優勝のmiri選手と、前回はそのmiri選手に準決勝で敗れたテル選手の対戦が1回戦で実現してしまった。テル選手は予選はローマ字入力で通過したが、本戦ではかな入力を選択。結局、全試合全ラウンドでかな入力を選択した。

 第1ラウンドからmiri選手がほぼ終始1000kpmを越え、しかも正確性も高いタイピングを見せる。しかし、テル選手もそれに勝るとも劣らないタイピングで接戦。際どく制したmiri選手が第1ラウンドを取る。

 第2ラウンドはテル選手が正確性が苦しい展開だったが、miri選手も序盤のワードでミスが出てしまう。正確性を回復させようとするが、それを許さないテル選手のスピード。miri選手が95%に達する前にテル選手が10ワードを打ち切り1本返す。

 第3ラウンドは再びテル選手の正確性が苦しい。miri選手が今度は1000kpm以上で99%という驚異の数字を出し続けて決まったかに見えたが、14ワード目の「壮絶な打ち合いQWERTY配列」で一気に94%まで落ちてしまう。ワード数もテル選手が追いつきわからなくなったが、10ワードを先に打ち切ったのはmiri選手。テル選手はLOSERSトーナメントからの復活にかける。

【2回戦 第1試合】kurimans vs. muller

 前回準優勝のかな入力のmuller選手が、第1ラウンドは速度でも正確性でも圧倒。

 第2ラウンドはmuller選手も正確性が95%ギリギリになり接戦となったが、kurimans選手も終盤95%に届かなくなってしまう。最後はmuller選手が正確性も95%に戻して勝ち。

【2回戦 第2試合】珠 vs. はやとぅっ!

 かな入力のはやとぅっ!選手。第1ラウンドは速度で上回るが、正確性が上がらない。終始高い正確性を保った珠選手がゆうゆうと追い抜く。

 第2ラウンドは前半、珠選手が正確性100%を維持するタイピングを見せる。しかし速度ははやとぅっ!選手。先に9ワードを取り正確性も95%に届くライン。1文字残しで95%に達してから10ワード目を取る手を狙ったが、上げきれないまま珠選手も9ワードを取って9-9でラストワード。はやとぅっ!選手は94%の状態でノーミスで10ワード目を打ち切ったが、惜しくも94%のまま。後半落ちたがかろうじて95%を保った珠選手の勝ち。

【2回戦 第3試合】のん vs. やだ

 第1ラウンドは速度で上回ったのん選手が、終盤正確性95%に合わせて取る。

 第2ラウンドはお互いに95%ギリギリの中ワード数も拮抗する。両者95%で9-9のラストワードを迎えるという大接戦。10ワード目を打ちきったのはやだ選手。

 第3ラウンドはのん選手がワード数で先行するが、正確性が90%前半まで落ちる。やだ選手は95%を維持。のん選手は10ワード目の最後の1字を残して正確性を回復したが、惜しくも95%に届かず。最後まで95%を保ったやだ選手が2-1で逆転勝ち。

【2回戦 第4試合】ヨッシー vs. miri

 女王miri選手登場。第1ラウンドから異次元のkpmをたたき出す。

 このままmiri選手の圧勝かと思ったが、第2ラウンドの8ワード目「やってはいけないアクションゲーム」で一気に正確性を91%まで落としてしまい、しかもそのまま10ワード目を打ち切ってしまう。終わった瞬間“あっ”と口に手を当てるmiri選手。

 第3ラウンドは序盤はmiri選手が乱れた場面もあったが、ヨッシー選手も正確性を落としてしまった。後半はmiri選手も調子を取り戻し、最後は1000を越えるkpmでフィニッシュ。

【3回戦 第1試合】muller vs. 珠

 第1ラウンド。速度で上回るmuller選手だが、後半に正確性を落としてしまう。10ワード目の1文字残しで粘るが、正確性を戻し切ることができず、17ワード目まで正確性100%を維持した珠選手の勝ち。

 第2ラウンドもmuller選手が正確性をやや落としてしまうが、ワードを取りつつ正確性も取り戻す。95%の10ワード目をノーミスで打ち切って1本返す。珠選手もこのラウンドは95%ギリギリになってしまい追い切れなかった。

 第3ラウンドはmuller選手が安定のタイピングで正確性も速度も上回って圧倒。10ワード連取して2-1の逆転勝ち。

【3回戦 第2試合】やだ vs. miri

 1000を越えるkpm、98%以上の正確性でワード連取。第1ラウンドはいつものようにmiri選手が圧倒。

 しかしここから波乱の展開。第2ラウンドは前半お互いに正確性を落とす。そこからmiri選手は正確性を取り戻し、9ワード・95%の状態でミスがありつつ10ワード目を取ったが、正確性は95%を割っていた。一方やだ選手は、前半91%まで正確性を落としながら、ワードは取られつつも正確性は取り戻していた。やだ選手が1本取り返す。

 第3ラウンド。miri選手が4ワード目、1回戦でもつまずいた「QWERTY配列」絡みのワードで大きく正確性を落とす。その後も取り戻せない。やだ選手が95%を割っている間に10ワード打ち切る作戦に切り替えたが、miri選手が10ワード目を打ちきった瞬間は、やだ選手の正確性は95%を超えていた。終わった瞬間、笑顔で小さくガッツポーズのやだ選手。相手の正確性を確認して手で顔を覆ったmiri選手。これで、テル選手に続いてmiri選手もLOSERSトーナメントに回ることになった。

【LOSERS 1回戦 第1試合】セレナーデ☆游騎 vs. prmil

 第1ラウンドは序盤でセレナーデ☆游騎選手が大きく正確性を落としてしまう。11ワード目で誤ってWindowsキーを押してしまうミスがあったようだ。9ワードを先に取ったprmil選手が落ち着いて正確性を維持する。セレナーデ☆游騎選手も後半正確性を上げつつワードを連取するが、95%までは戻らずprmil選手が1本取る。10ワード目は同時獲得だった。試合の合間にカメラに向かってポーズを取るセレナーデ☆游騎選手。

 第2・3ラウンドはセレナーデ☆游騎選手が正確性を取り戻し、速度でも上回って逆転勝ちした。

【LOSERS 1回戦 第2試合】cocoa vs. tanigon

 第1ラウンドは、かな入力のtanigon選手が高い正確性で速度も上回り圧勝。

 第2ラウンド、出だしは正確性の高かったtanigon選手だが、徐々に正確性が落ちてしまう。そして、95%を割ったまま10ワード打ち切ってしまった。序盤つまずきながらも96%まで戻していたcocoa選手が1本取り返す。

 第3ラウンドもtanigon選手がワード数でリードするが、正確性は際どい。9ワード・95%の状況で、ミスがあったワードで10ワード目を取った! cocoa選手は95%を保っていたため、95%を割っていたら負けてしまう。最終結果画面に表示された数字は95%! tanigon選手の勝ち。

【LOSERS 1回戦 第3試合】オリプス vs. ring

 第1ラウンドは両者とも正確性95%を維持したが、速度で上回ったring選手が大差で勝ち。

 第2ラウンドはring選手が序盤で大きくつまずきオリプス選手がワード数でリード。しかしオリプス選手の正確性も落ちてしまって乱打対決に突入。これを制したring選手が2本連取した。

【LOSERS 1回戦 第4試合】dqmaniac vs. テル

 LOSERS側に回ったテル選手登場。第1ラウンドは前半は拮抗した勝負だったが、dqmaniac選手の正確性が95%に届かないラインまで落ちてしまう。95%に戻す必要のなくなったテル選手が後半のワードを連取して1本取る。

 第2ラウンドは、ローマ字入力・かな入力両刀使いのdqmaniac選手がローマ字入力を選択。この大会の本戦で、使用配列を途中で変更したのはこれが唯一だった。正確性は95%以上を維持。これで第1ラウンドのようにテル選手が95%を割ればチャンスがあったが、今度はテル選手が正確性を維持した。最後は9ワード・95%の10ワード目をノーミスで打ち切って10ワード連取した。

【LOSERS 2回戦 第1試合】ヨッシー vs. セレナーデ☆游騎

 第1ラウンド。高い正確性を維持するヨッシー選手だが、速度ではセレナーデ☆游騎選手が上回る。途中は80%台まで落ち込む場面もあったが、9ワード・94%の10ワード目をノーミスで打ち切って95%に乗せて1本先取。

 第2ラウンドは正確性95%をめぐる戦術が見られた。16ワード目、9ワード・93%のヨッシー選手は1文字残しを選択する。この時点で7ワード・94%のセレナーデ☆游騎選手は、最後の数文字を1文字ずつゆっくり打った。結果的には、このワードを終わってもセレナーデ☆游騎選手は94%だったため、ヨッシー選手はこのワードを取っていても勝ちだった。次のワードに入った途端、両者再び激しいタイピング。9-9のラストワードまでもつれ込んで、10ワード目を取ったヨッシー選手は94%。9ワード・94%だったセレナーデ☆游騎選手もラストワードはノーミスだったが、正確性は94%のまま! ヨッシー選手が1本取り返す。

 第3ラウンドはヨッシー選手が中盤で正確性を落としてしまう。ワード数でリードしているセレナーデ☆游騎選手が後半95%を維持してそのまま打ち切った。

【LOSERS 2回戦 第2試合】のん vs. tanigon

 第1ラウンドは序盤でtanigon選手がつまずき正確性が大きく落ちる。のん選手がワードを連取するが、後半のん選手の正確性も落ちてしまい乱打対決に突入。tanigon選手もワードを取り返すが、前半のリードが大きくのん選手が逃げ切る。

 第2ラウンドはtanigon選手が高い正確性を維持。80%台まで落ちてしまったのん選手に対して95%を守って1本取り返す。

 第3ラウンドは序盤から両者正確性が落ちてしまう。のん選手は中盤正確性を回復するが、95%に達したところでまた落としてしまい、再び乱打対決。9-9の10ワード目を取ったのはのん選手。スコアはわずか350pt差だった。

【LOSERS 2回戦 第3試合】はやとぅっ! vs. ring

 第1ラウンドははやとぅっ!選手がリードする展開だが正確性はお互いにギリギリ。ring選手が93%まで落ちた瞬間にはやとぅっ!選手がワードを連取して95%未満のpt勝負に持ち込み1本取る。あと1ワードあればring選手も95%に達していたかもしれず、はやとぅっ!選手の10ワード目は同時獲得という際どい決着だった。

 第2ラウンドもはやとぅっ!選手が相手が95%に達していない間に打ち切る手を狙ったが、10ワード目を取ったときにはring選手が95%まで回復していた。

 第3ラウンドはring選手の正確性が序盤から上がらない。はやとぅっ!選手は正確性を気にせず一気に10ワード連取した。

【LOSERS 2回戦 第4試合】kurimans vs. テル

 テル選手が2ラウンドとも正確性95%以上に乗せた上で10ワード打ち切り2本連取。ややつまずく場面もあったが、落ち着いて取り戻した。kurimans選手も高い正確性を維持しつつ粘ってプレッシャーを掛けたが、テル選手は崩れなかった。

【LOSERS 3回戦 第1試合】セレナーデ☆游騎 vs. のん

 2ラウンドとも、お互いにワードを取りつ取られつの接戦。ワード同時獲得も3回出た。2ラウンドとものん選手が正確性95%を維持しつつ10ワードを取り切って連取した。セレナーデ☆游騎選手は95%をわずかに下回る時間が長く続いたのがつらかったか。

【LOSERS 3回戦 第2試合】はやとぅっ! vs. テル

 かな入力対決。テル選手が正確性は95%は割ってしまったものの、速度で圧倒して2ラウンド連取した。はやとぅっ!選手は第1ラウンド前半はワード数で先行したが、正確性が大きく落ちてしまい、相手にプレッシャーを与えられなかった。

【LOSERS 4回戦 第1試合】珠 vs. のん

 2ラウンドとも両者95%以上をキープした正確性の高い対決は、速度で上回ったのん選手が2本連取した。2ラウンド目の序盤はのん選手の正確性が落ちたが、その後はワードを取りつつ正確性も挽回した。珠選手は敗れはしたが、この大会4試合を通じて正確性の高い美しいタイピングを見せてくれた。

【LOSERS 4回戦 第2試合】miri vs. テル

 優勝候補同士の対戦にして、1回戦の再戦。

 第1ラウンド。開幕3ワードでmiri選手が1000前後のkpmを出すが、かな入力のテル選手がそれを上回って3ワード連取。するとここでmiri選手の正確性が落ちてしまい、この後はお互いに95%ギリギリでワードは取りつ取られつの接戦に。miri選手95%・テル選手94%で、テル選手がノーミスで10ワード目を取る。正確性は94%のまま! しかし、miri選手もそのワードで大きなミスが出てしまい95%を割っていた。テル選手がかろうじて1本先取。

 第2ラウンドはmiri選手が序盤から快調に飛ばし、ほぼ終始1000を越えるkpmを維持する。対してテル選手も7ワードを獲得したが、正確性が思うように伸びなかった。

 第3ラウンドもmiri選手が2ラウンド目の流れそのままに、1000を大きく超えるkpmでリードを広げる。ワード数9-5になり勝負は決まったかに見えたが、ここからテル選手が底力を見せる。6ワード目、7ワード目……と取り返し、正確性も95%に届く可能性のあるライン。逆にmiri選手がここにきてやや乱れて、kpmが徐々に落ち、正確性も95%ギリギリに。ついに9-9で並んだラストワード。両者ミスが出る中、打ち切ったのはmiri選手! テル選手、頭を抱えてがっくりうなだれた。

【LOSERS 5回戦】のん vs. miri

 miri選手が2ラウンドともkpm・正確性ともに強烈な数字をたたき出して圧勝。大熱戦だったLOSERS4回戦からインターバルがあまりない状況だったが、実力を発揮した。のん選手はこれまでの試合と比べて大きく正確性を下げるタイピングで挑んだが、実らなかった。

【WINNERS 決勝】muller vs. やだ

 前回準優勝のmuller選手と、miri選手を破ったやだ選手の勝者決勝。第1ラウンドはやだ選手の正確性が序盤で大きく落としてしまい、muller選手が相手に回復する時間を与えず一気に10ワード打ち切って1本取った。やだ選手も一度は94%まで回復したが、その直後のワードでもミスが出てしまった。

 第2ラウンドもワード数はmuller選手がリードする展開。しかし今度はやだ選手が95%前後を維持したため、muller選手が1文字残しで95%に戻せるかの勝負。しかしmuller選手が9ワード目を獲得したワードで、やだ選手の正確性が90%まで落ちてしまう痛いミス。これで勝負あったかと思ったが、ここからmuller選手がなかなか10ワード目を取れない。取れそうなワードもあったが1文字残しをしているように見えた。やだ選手の正確性の数字が見えなかったのか、決勝に向けて95%まで回復するタイピングをしておきたかったのか。不思議な展開になったが、最後はmuller選手が95%まで戻した上で10ワードを取る実力を見せて、決勝進出を決めた。

【LOSERS 決勝】やだ vs. miri

 miri選手が3回戦で敗れたやだ選手に挑むリベンジマッチ。

 第1ラウンドはmiri選手が1000kpmを超えた上で9ワード目取得まで正確性100%を記録。やだ選手も正確性を保ちつつmiri選手から4ワード取得するが、及ばなかった。

 第2ラウンドはmiri選手が序盤でつまずき正確性をにらんだ展開に。95%ラインギリギリで速度を上げきれないmiri選手に対してやだ選手が粘りを見せたが、最後はmiri選手が取り切って決勝進出を決めた。

【決勝 第1試合】muller vs. miri

 前回大会で決勝を戦った2人がこの大会でも決勝で顔を合わせた。決勝戦は1ラウンド20ワード先取で3ラウンド先取。これまでと比べてかなりのロングマッチとなる。また、敗者側から勝ち上がったmiri選手が優勝するためは、この試合に勝った上でさらにもう1試合勝つ必要がある。

 第1ラウンドはmuller選手が序盤でつまずいて正確性を大きく下げてしまう。そこからワード数は逆転するものの、正確性を戻しきることができず、最後まで安定した打鍵で95%を維持したmiri選手が1本先取する。

 第2ラウンドはmiri選手がもはやおなじみの1000kpm以上・97%以上の打鍵を見せるが、それに対してmuller選手も互角のワード数で競る。しかし、17ワード目でmuller選手が92%まで落としてしまうと、ここからmiri選手が7ワード連取。その後は再び互角の戦いになったが、このリードが大きかった。最後まで1000kpm以上・97%以上を維持したmiri選手が2本目も取る。

 第3ラウンドはmuller選手が最初から6ワード連取(1ワードは同時取得)するなど前半は大きく先行。正確性も95%を超えて優勢だったが、後半はmiri選手が逆襲。前半は900台だったkpmも1000台に回復させる速度を見せワードを連取すると、muller選手の正確性が徐々に落ちてしまい、ワードもなかなか取れない。最後は95%回復が不可能なラインまで落ちてしまい、95%を維持したmiri選手がストレート勝ちを決めた。

【決勝 第2試合】muller vs. miri

 敗者側で勝ち上がったmiri選手が決勝第1試合を勝ったのでmuller選手もこの大会1敗。これで両者同条件。「リセット」となってこの試合が最終決戦。

 第1ラウンドはmiri選手が序盤でつまずく。ここから持ち直すが、muller選手がそれ以上の伸びを見せる。ロングマッチの後半でkpmを700台まで回復させるというタイピングで17ワード目から25ワード目まで9ワード連取して逆転。この後は取りつ取られつの戦いの中、両者とも95%ギリギリで迎えた36ワード目。19ワード・94%でミスが出たmuller選手は、このワードで95%は無理とみていったん手を上げてタイピングをやめたが、18ワード・94%のmiri選手にもミスが出る。それを見たmuller選手が、miri選手はこのワードでは95%に達しないと見て、慌ててタイピングを再開してこのワードを取った、ように見えた(けど実際は違うかも)。結果は両者95%を割っていて、20ワードを取ったmuller選手が1本先取。

 第2ラウンドはmiri選手が正確性が70%台まで落ちる出だし。10ワード先取ならこれで決まっていたかもしれないが、miri選手はこれを挽回する。muller選手はリードした後半で正確性を上げきることができず、ワード数でmiri選手が迫ってくると95%に届かないラインまで落ちてしまう。最後はmiri選手が95%まで戻して1本取り返す。

 第3ラウンドはmiri選手がほぼ終始1000kpm以上、95%以上を出し続ける。muller選手もワードは取るものの正確性が95%に届かない。対してmiri選手は最後まで95%を維持。ラウンド数2-1となりmiri選手が優勝に王手。

 第4ラウンドはmuller選手も95%を狙えるラインを維持したが、勢いに乗ったmiri選手を止めることができなかった。miri選手がまたも1000を超えるkpm出し続け、正確性も95%を上回ったままワード数も差を付け、そのまま20ワード打ち切り優勝。RTC2連覇を達成した。