軽井沢国際カーリング選手権大会2015の北海道銀行ースイスのある局面図

 以前作ったカーリングの図面図をまた使いたくなったので作ってみました。題材は先日、現地観戦した軽井沢国際カーリング選手権大会 2015。スーパーショット連発だった男子決勝の場面を紹介したいところですが、どう考えても局面図が再現できないので(^_^;)それは断念して、テレビ中継された試合の中から1つ紹介します。この場面、テレビでは細かい解説がなかったので、たぶんこうだろう、という推測で書きます。違ったらごめんなさい。

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 12月19日に行われた女子準々決勝、日本・北海道銀行(Team Ogasawara)-スイス(Team Paetz)の第1エンド。先攻・赤がスイス、後攻・黄色が北海道銀行。左はスイスのスキップ2投目が終わって、あとは北海道銀行のラストストーンのみという局面。赤の最後のドローショットが決まらず、すでに黄色の2点はほぼ確定、ドローを決めれば3点。開始早々、北海道銀行に大チャンスが来ています。そのドローもそれほど難しくはない。6時方向の緑の円上にある赤より内側に止めれば良い。だいたい黒の楕円に向かって投じます。

 しかし、投げてみると思ったより距離が伸びそうなショットになってしまいました。実は6時方向の赤がスイスが最後に投げたストーンです。これも中央の黄色の手前を狙ったショットが思ったより伸びてしまって、最後は5時方向の黄色にチップしてここまで来てしまったというショットでした。

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 というわけで、最初のうちはスイープしません。スイープしなければより短い距離で止まるので、それで調節しようとします。

 ところが、それでもストーンの勢いは止まりません。このままだと左の図のように黄色と赤の間をすり抜けて、赤のストーンの先まで伸びてしまうかもしれません。こうなると2点しか取れません。

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 そこで、ハウス手前の赤の横を通過したあたりで、今度は一転してスイープを開始します。スイープすると、ストーンの進む距離が伸びると同時に、より真っすぐ進むようになります。真っすぐ進ませることで黄色のストーンに当てて止めようとしたのです。

 結果は、黄色のストーンに軽く当たって赤より内側で止まり、当初の狙い通り3点を獲得することができました。

 スイーパーがウェイトを判断してコールし、(バイス)スキップがラインを判断してスイープの指示を出し、スイープして狙い通りの場所に運ぶ。4人のコミュニケーションによって決めたカーリングらしい良いショットだと思います。

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