ラグビーのルールは3つだけと考える

 ラグビーワールドカップ2015イングランド大会が開催されています。なお、次回の2019年は日本開催です。新国立競技場建設計画白紙撤回のニュースで初めて知ったという方も多いかもしれません。どんな話題でも知られないよりは……と思っていましたが、日本-南アフリカ戦でスポーツ史上に残る大番狂わせという、これ以上ない正攻法でラグビーが注目されて嬉しい限り。そんなわけで初めてラグビーの試合を見たけれど、ルールがわからない、何が起こってるかわからないという方も多いと思います。

 大丈夫! 俺も分かってないから!(^_^;)

 自分もたまにテレビで試合中継を見る程度ですが、細かいルールは分からないところも多い。どんな反則があったのか分からないまま試合が進行してしまうなどということはしょっちゅうです。

 自分は、ラグビーのルールは3つだけと思って観ています。3つだけというのは大げさですが、ラグビーのルールには3つの原則があって、それを具体的にするためにさまざまななルールや反則が定められていると考えたのです。こう思うようになってからラグビーが見やすくなった、と自分は感じています。

 ラグビーのルールの原則は次の3つです。

  1. ボールを前に投げてはいけない
  2. 立ってプレーする
  3. ボールより前でプレーしてはいけない

1の「ボールを前に投げてはいけない」は知っている方も多いと思いますが、残りの2つの「立ってプレーする」と「ボールより前でプレーしてはいけない」を知っているとラグビー観戦がぐっと面白くなると思います。

1. ボールを前に投げてはいけない

 ラグビーはボールを持って前へ運ぶのが原則です(前へ蹴るのはOK)。前に投げると反則になります(スローフォワード)。また、持っているボールを前に落とす、または手に当てたボールを前に落とすと、ある意味前に投げているのと同じ事になるので、これも反則になります(ノックオン)。

2. 立ってプレーする

 ラグビーは立ってプレーするスポーツです。倒れたらプレーに参加することはできません。倒れた選手がボールを持っていたら、すぐにボールを離す必要があります(ボールを置くのはOK)。倒れたのにボールを離さないと反則になります(ノットリリースザボール)。守備側の選手がタックルをするのは、タックルして相手を倒せば相手はボールを手放さざるを得ないという意味があります。

 立ってプレーしなければいけないのは守備側も同じです。タックルした側も倒れてしまったらその場から離れる必要があります。いつまでも倒れていて次のプレーの邪魔になると反則になります(ノットロールアウェイ)。

3. ボールより前でプレーしてはいけない

 ラグビーはボールを先頭にして前に進むスポーツです。ボールより前に出てプレーしてはいけません。“ボールの位置”で、ゴールラインと平行に(仮想の)ラインを引きます。このラインを「オフサイドライン」と呼びます。オフサイドラインより前にいるプレイヤーがプレイに参加する(パスを受ける、ボールに近づく、タックルする、密集に加わるなど)と反則になります(オフサイド*1)。

 先ほど、オフサイドラインを引く位置を“ボールの位置”と書きましたが、これは正確ではありません。オフサイドラインは局面ごとに(キック、密集、スクラムラインアウトなど)いつ・どこに・どの選手に対して引かれるか、いつ解消されるかが定められています。すべて覚えようとするとなかなか大変です。観戦する方としては「ボールを先頭にして攻め上がる」というイメージができれば大丈夫です。

 オフサイドラインの具体例を2つだけ挙げます。まず、キックのオフサイド。味方がボールを蹴った場合は、蹴った地点がオフサイドラインになります。だから、蹴った時にそれより前方いたプレイヤーはそのままボールを追ってはいけません。オフサイドではないプレイヤーに追い抜かれればオフサイドの状態は解消されます。

 密集のオフサイド。密集(モール、ラック)が形成されている場合は密集の最後尾がオフサイドラインになります。密集に新たに加わる場合は密集の後ろから入る必要があります。密集に横から(というか斜め後ろくらいから)入ってしまってオフサイドを取られるというのはよく見るシーンです。

 とりあえずこの3つを知って試合を見れば、細かいルールを知らなくても何をやっているのかなんとなくは分かると思います。攻める方はボールを持った選手を先頭にして前に進む。守る方はボールを持った選手を倒してボールを手放させる。このイメージを持てれば、ラグビーの試合は十分楽しめると思います。

 それと、三原則とは関係ないですが一つ書いておきたいこと。ラグビーはボールを持った選手にタックルするのがありなのが特徴の1つですが、危険なタックルは反則です。例えば、首から上へのタックル(ハイタックル)、パスを受け取る前のタックル(アーリータックル)、空中にいる選手へのタックル、相手を持ち上げて頭から落とすタックルは反則です。一発でイエローカードが出てシンビン(10分間の退場)となることも珍しくありません。今回のワールドカップでも、腕で相手捕まえず、体当たりするようなタックル(ノーバインドタックル)をして反則を取られているシーンをときどき見ます。激しいタックルはラグビーの魅力の一つですが、決して無闇に体当たりしているわけではないのです。

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*1:サッカーにも「オフサイド」という同名の反則がありますが、ルール的にはまったく別物と考えた方が良いです(根底にある考え方は似ていなくもないですが)。