ミュアヘッドのラストストーン

平昌五輪カーリング女子3位決定戦のあの場面

女子3位決定戦イギリス赤-日本黄10E赤16前の局面

 平昌五輪カーリング女子3位決定戦。イギリス-日本。10エンド。スコアは3-4でイギリスの1点ビハインド。ラストストーンの投球前で、ナンバー1は10時の赤なのでこのままでもイギリスは1点取れているが、イギリスのスキップ、イブ・ミュアヘッドはラストストーンで2点を取りにいく。やや速めのウェイトで放たれたショットは1時の黄にあたる。複雑に石が動くが……、

黄が中央にに転がり込んできて黄がスチール

石崎琴美「あっ!」
実況「ナンバー1は、日本だー!」

黄が中央に転がり込んできてナンバー1。日本が1点スチールで日本勝利、銅メダル獲得となった場面でした。

女子3位決定戦 イギリス - 日本
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
イギリス 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 3
日本   0 1 0 1 0 0 0 1 1 1 5

 ところで、このラストストーンでミュアヘッドは何をやろうとしていたのか? 自分は中継を見ていた時はわかりませんでした。それは実現可能な手なのか? その難度は? 他の手はなかったのか? いろいろな可能性が考えられる場面で、試合後にさまざまな話が出てきました。

 というわけで、この場面に関する記事や選手のインタビュー、カーリング選手の見解などを集めてみました。

ミュアヘッドの狙いは?

黄を2つダブルテイクしてシューターはなくなるが赤は2つ残る

 次の項目で紹介するように「薄すぎた」と言う人が何人もいますので、狙いは左図だったのは間違いないでしょう。黄を2つテイクアウトしてシューターはなくなるが、7時の赤はそのままで10時の赤も残る。

 この手のときに自分が素人目に思った疑問は、「1時の黄が7時の赤に当たらないの?」というのと、「10時の赤がロールしすぎて11時の黄より外に行かない?」ということです。前者についてはそもそも当たらない。後者についてはその可能性はあるがウェイトが速すぎなければ十分残る。ということのようです。

 Twitterで図入りで解説している方がいましたので紹介します。

どのくらい薄すぎた?

 狙いから薄く当たりすぎて失敗したわけですが、具体的にはどれくらい薄かったのか? 人によってやや意見が分かれています(強調と末尾の著者名・発言者名は引用者が付け加えました)。

「あの石があと1センチ曲がっていたら、私たちが銅メダルを首から下げていた」(イブ・ミュアヘッド(Eve Muirhead))

わずかにミスになり、日本が1点をスチールしたが、もう5センチ石が曲がっていれば、英国が2得点して銅メダルを取っていたはず。(岩永直樹)

あと数センチずれていれば銅メダルは英国選手の首に掛かっていたはずだ。(西室淳子)

ミュアヘッドの最終投は狙ったラインよりだいぶ外側にずれた。痛恨のミスショット。(阿部晋也)

狙いよりも外側に薄く当たってしまった。半分くらいで当てたかったんですけど3分の1くらいで薄く当たってしまって。(どのくらい?)2~3センチくらいですね。(柏木寛昭)

  • 「あさチャン」2018/02/26(月)放送

 阿部晋也だけが「だいぶ」という、ややズレが大きいというという表現になっています。あと、1センチから5センチの差は、このレベルのカーラーにとってどれくらいのズレなのかという問題もあります。まあ、数字の大小は著者・発言者の表現の感覚の問題という気もします。

成功率はどれくらい?

 最大の問題は、ミュアヘッドの狙いのショットの難度です。どれくらい決まる見込みがあったのか? 素人の自分の目にはかなり難しいショットのように感じました。

 試合直後に出てきた、実際に試合をしていた両チームの選手・コーチや、カーリング選手の話では、それほど難しくないという見解が大勢でした。

吉田知と「簡単なショットにしちゃったね」と言い合い顔をしかめた。(藤澤五月

(試合後に画面で見たら)かなり危ないな、半分負けたかもしれないと思いましたね。(鈴木夕湖

7・8割はたぶん決まるであろう。いつものミュアヘッド先輩だったら絶対決めれる。(吉田夕梨花

この形を見た瞬間に、吉田知那美と『あっ』と。(藤澤五月

やっちまったと。最後の最後に3センチ4センチ曲がりすぎてしまって。/完全に、相手の2点になるなと正直思った。(吉田知那美

チームがやっちまったという感じもすぐわかりましたし(笑)/ただメダルを取るか取らないかのキーショットになるので、通常であれば決めれると思うんですけど、投げてみないとわからないなというのは半々くらいで思ってました。(本橋麻里

  • 「ひるおび」2018/02/27(火)放送

簡単なショットではなかったが、決められるショットでもあった。我々はうまくいかなかった。(グレン・ハワード)

延長戦にいくと(後攻の)日本がラストストーンを持っているので、英国は逆転を狙ってきたショットでしたが、簡単ではなかったです。(敦賀信人

第10エンドの相手のラストショット。本来ならそれほど難しい場面ではなく《中略》。経験豊富なミュアヘッドがあのようなミスをするなんて、と驚いたが、彼女の手元をわずかに狂わせたのは大舞台の重圧だけではなかっただろう。最後まで諦めないLS北見の姿勢がもたらした銅メダルだった。(西室淳子)

すでに延長が確定していたにもかかわらず最後のショットで日本の石2つを追い出し銅メダルをもぎ取ろうとしたがそれはあまりにも難しいショットだった。 (ジャッキー・ロックハート(Jackie Lockhart))

普段のイブ・ミュアヘッド選手なら100回のうち99回は成功していたショットだったが、彼女はそれをあまりに強く大きく投げ過ぎた。リスクをとったが代償は極めて大きかった。(デイビッド・マードック(David Murdoch))

(このショットは難しい?)そうですね。ただ、難しい中でもとっても難しいわけではなく、少し難しい。強い選手ならできるショット。ミュアヘッドならできる。(目黒萌絵

9割以上決められるショット。(柏木寛昭)

  • 「ひるおび」2018/02/26(月)放送

 ジャッキー・ロックハートが「あまりに難しいショット」、敦賀信人が「簡単ではなかったです」、本橋麻里が「投げてみないとわからない」と、難しめのショットだったという表現になっています。他はおおむね「ミュアヘッドなら決められる」という認識でした。実際、ミュアヘッドはスーパーテイクをばしばし決めてきた選手だからね。

 ところが、少し時間が経つと「実は難しいショットだったのでは?」という意見が出始めます。

【図9左】のストーンの動きはかなり複雑ですが、結果的にLS北見のナンバー2と3の2つのストーンを弾き出すことができると考えられます。「じりつくん」はこのショットを選んだときのイギリスの勝率を26%と考えていました。
《中略》
実は「じりつくん」は、イギリスが狙ったショットでは、【図9右】のように、イギリス(赤色)のナンバー1ストーンも左上に動いてしまい、イギリスにとって2点目となるナンバー2ストーンとなる可能性が低いと考えていたのです。(じりつくん)

 男子カーリング選手が再現したところ、それぞれ何回か試行すると成功したそうです。再現動画がTwitterにアップされています。

 実際のショットより厚く当てると、黄は右下に出て行くけれど10時方向の赤ももっと外に逃げてしまい赤1点しか取れないとか、それでも黄が赤ナンバー1・2になるほどには外に出ない、というパターンになる可能性もあったようです。再現といっても、石の配置がわずかでも違えば結果も異なるだろうし、氷の状態を再現するのはほぼ無理だから、なかなか難しいでしょう。

 当初言われていたような9割以上成功するというほど簡単なショットではなかった、かといって現実的に成功が望めないというほど難しいショットでもなかった、と言うところだと思います。

失敗した場合にスチールになる危険は?

 自分が気になったのは、失敗した場合にスチールになって一気に負けになる可能性はあるとミュアヘッドは思っていたのか?ということです。スチールになる可能性がないと思っていたのなら成功率がどんなに低くてもやるでしょうが、スチールの危険があると思っていたのなら一か八かの勝負に出たということになります。

 実際にスチールになったのだからその危険はあったのですが、その危険の認識はあったのか? その可能性はどれくらいあったのか?

(薄かったらどういう期待がある?)勝ってしまうんではないかと。/(コーチボックスで)薄かったらチャンスだねという話はしていた。(本橋麻里

 本橋麻里はスチールの可能性もあると思っていた。 

 これはスチールの可能性はほとんどないと思っていたという見解。

 再現実験ではスチールになることはなかった。

イギリスが2点を取って勝つ可能性もありますが、LS北見が1点をスチールする可能性もそれなりに高いと判断したのです。(じりつくん)

 「じりつくん」は1点スチールもあり得るとの判断。

 あと、中継で解説の石崎琴美が、黄が中に転がり込んできたときに「あっ!」と驚いた声を上げましたが、これは黄がナンバー1になることは想定していなかったから……と解釈することもできます。

 というわけで、なかなか微妙です。ミュアヘッドが実際にどう思っていたのか気になるところです。

他の手はなかったか?

薄く当てる手はダメ?

黄に薄く当ててきを横に逃がす

 主に素人筋から言われていたのが、薄く当てて黄を図の左方向に横に押し出す手はなかったのか? という意見です。自分もこの手はいけるんじゃないかと思っていました。むしろミュアヘッドが狙ったショットより角度がありそう。

 薄く当てた場合は黄が横に行く力が弱いので、7時の赤をナンバー2にするほど外に行ってくれない、ということのようです。いい手だと思ったのにー。

シューターが残る手はなかった?

シューターが残ってナンバー1・2を作る

 これも主に素人筋から言われていた意見です。実際に図に書いてみるといけそうに思えてくる……。

 ただ、この手に言及したカーリング選手の見解を見つけることができませんでした。というわけで、この手の角度はなかったんじゃないかという気がします。

ドローで2点目を置けば良かったんじゃない?

右側からドローで4フットに置いて2点目を作る

 これは有力な作戦に見えます。4フットの右側にナンバー2で置くスペースはあるように見えます。難しいかもしれないけど、このレベルの選手ならできるんじゃない? 失敗してもスチールになる危険はないように見えるのもこの手を推す理由の一つ。

 今回の大会はかなり曲がるアイスコンディションだったと思います。そうすると右上の赤のガードが影響するかも? その赤をかわそうと思ってやや内側に投げると、1時の黄を押してナンバー1にしてしまうかも?

 というわけで、そもそもドローウェイトでナンバー2を取るラインはなかったかもしれないし、ノーリスクの選択でもない、ということのようです。

スルーしてEEに持ち込む?

 どうやってもスチールになる危険があるというのなら、いっそのことスルーさせて1点確保して、エキストラエンド(EE)の先攻で勝負する方が良かったんじゃない? わざとスルーさせるのはもったいなさ過ぎるとしても、1点しか取れない可能性を見込む作戦なら、すべてEEの勝率を考慮する必要があります。

 EE先攻で勝つにはスチールするしかありません。EEが通常よりスチールしやすいかどうかは、以下の2つの考え方があります。

  • 先攻は大量失点を恐れずスチールに専念できるからスチールしやすい。
  • 後攻は2点以上を狙うことなく1点取ることに集中してくるからスチールしにくい。

 どちらもそれなりに正しいように思えます。あと、プレッシャーのかかるラストドローは通常では考えられないようなミスもしばしば出る、という自分がカーリングを観戦してきた中での印象があります。自分の観戦体感的には、10エンド同点先攻またはEE先攻が勝つのは4回に1回くらいという感覚です。

また、仮にスルー(ストーンを関係ないところに投げて現状の配置を確保する)した場合は、イギリスは1点しか取れず同点になり、不利な先攻でエクストラエンドをプレーするため勝率は22%です。 (じりつくん)

 「じりつくん」の見解ではEE先攻の勝率は22%だそうです。実際のところはどうなんでしょう? 統計を取ってみたらおもしろいかもしれません。まあ、統計を取ってみたところで、統計的なスチールのしやすさとその試合・その場面でのスチールのしやすさは違うという話になるのかもしれませんが。

「じりつくん」推奨のショット

 人間が思いつく手はだいたいこんな感じですが、カーリング戦略AI「じりつくん」が奇想天外な手を見つけていました。

実は、この局面で「じりつくん」は衝撃的なショットを発見していました。【図10】のようにハウスの前方にあるコーナーガードを利用して、斜めからLS北見の黄色のストーンを狙うショットです。(じりつくん)
《中略》
コーナーガードに当てるショットは、当てる角度が難しいのですが、もしずれたとしてもハウス中央のLS北見の黄色ストーンに当たらないことが多く、イギリスがそのまま1点を確保できる可能性が高いショットだと言えるでしょう。「じりつくん」は、このショットを選択した場合のイギリスの勝率を50%と見積もっていました。他のショットに比べて、かなり有効なショットであると「じりつくん」は判断していたのです。

右の赤のガードに当てて角度を変えてシューターで中を狙う

 より角度をつけることで、1時の黄は出やすく、10時の赤は出にくくなるということでしょうか。また、1時の黄に薄く当てて横に押し出す手も、この角度なら可能性があるように思います。あと、ガードに当てて角度を変えてシューターで中を狙うのではなく、ガードの赤の方を中に飛ばす手の方がいいような気がします。

 しかし、このショットの難度はどうなんでしょうか? 石に当てて角度を変える手は、少しでも当たる場所がずれるとその後の進路が大きくずれます。しかも、1つ目の赤から2つ目の黄までの距離が長い。相当難しいショットに思えます。EE先攻の勝率が22%で、この手を選んだ場合の勝率が50%もあるとはとても思えません。

ミュアヘッドの選択は正しかったのか?

 結果的には、イギリスはスチールされて負けてしまったわけです。負けたのだから、ミュアヘッドの選択は正しかったのか?という疑問が出てきます。この場面での考え方は以下のようなものがあると思います。

  1. 2点取るのは簡単だから2点取りに行く。
  2. 2点取るのは難しいけど、失敗しても1点はある可能性が高いから2点取りに行く。
  3. 2点取るのは難しいし失敗してスチールになる可能性もあるけど、EEの先攻になったら厳しいから2点取りに行く。
  4. スチールになる可能性が高いから何もしないでEEに懸ける。

 4以外は2点取りに行くという選択になります。それなら当然チャレンジでしょう。ミュアヘッドの認識が1~3のどれだったのかはわかりませんが、スチールになる可能性があるとしても、自分のショットで勝てる可能性があって、それができると思ったのなら、そりゃそれを選ぶでしょう。

  あえて確率の話をすると、仮に、2点ショットが決まる可能性が30%、1点にとどまってEEに入る可能性が40%、1点スチールになって一気に負ける可能性が30%、EE先攻で勝つ確率が40%と想定すると、このショットに挑戦した場合の勝率は30% + (40% * 40%) = 46%です。この想定ではスルーした場合の勝率は40%ですから、それよりも高いことになります。EEにした方が勝率が高くなるには、スチール確率とEE先攻の勝率をかなり高く見積もらないとそうなりません。

黄のドローはわずかに短くて赤の斜め前で止まる

 そもそも、ミュアヘッドのラストストーンは、1つ前の藤澤五月のショットを受けてのものでした。藤澤のショット(ハウス内1時の黄)は赤に並ぶくらいの位置で止めるつもりでしたが、わずかに弱く、手前の黄にチップし石1個分手前で止まってしまいました。

 藤澤にとっては痛恨のミスショットでしょうが、もし、もっと手前で止まっていたらドローで2点目を置かれていたかもしれません。もっと奥まで行っていればヒットステイで簡単に2点取られていたかもしれません。そうはならずに、この位置で止まった。だからミュアヘッドはこの局面の最善策としてダブルテイクアウトを選択した。藤澤のショットがあったからこの結果が生まれまた。そして、藤澤のショットも、この試合のこれまでの両チームの158投のショットを受けて生まれたものです。

 前のショットを受けて局面ができ、ざまざま手が考えられる中、ミスする可能性も含めてその局面での最善手を選択する。そしてミスした結果も含めて次の局面ができる。それを繰り返してあの局面が生まれ、勝敗が決する。カーリングらしい場面だったと思います。

リンク集

 これまでに紹介した以外でこの件に言及した記事を集めてみました。


(コアキュゥト) Koaきゅぅと ミニカーリングベル (黄緑)

北海道カーリング選手権のある一場面

 平昌五輪のカーリング競技の男女もいよいよ大詰めですね。日本は、男子は惜しくも1勝足らず予選リーグ敗退で残念。最終戦に勝てばタイブレークには進めたのに……。これが20年ぶりの出場の難しさということか。まあ、勝てる試合もあったとか言い出したら他のチームもそうだろうけど。スウェーデンのピタリピタリと決まるショットはすごかったな。

 女子は最後に連敗して5勝4敗で終わるも、混戦の中4チームが4勝5敗で終わる巡り合わせで、単独4位となり予選突破。5勝4敗でタイブレークなしで準決勝に進出できるとは思わなかった。だんだん調子を落としている感じがするので心配ですが、準決勝まで1日空くのでこの1日をうまく使ってほしい。世界ランク1・2位のカナダとスイスがともに調子が上がらず予選敗退というのが驚き。カナダはぎりぎり間に合ったかと思ったが……。

y-koutarou.hatenablog.com

 さて、今回はそんな平昌五輪とはまったく関係のないカーリングの話を1つ。

 J:COMテレビで「sapporoジモスポ★特別編 #3」という番組をやっていまして、そこで北海道カーリング選手権の模様が伝えられていました。

 女子決勝は北海道銀行 - 札幌国際大学というカードで、ダイジェストですがいくつかのシーンが取り上げられていました。そのうちの1つが驚きのシーンだったので思わず局面図を作ってしまいました。北海道銀行が5-4でリードして迎えた9エンド、後攻・黄の札幌国際大学のラストストーン投球前の場面。

北海道カーリング選手権決勝 9エンド黄16投目

 なんだこの局面は。ハウス内に密集して赤6個、黄4個。これだけ密集している局面はあまり見たことないなあ。どういう経緯でこうなったのか……。先攻赤のセンターガードからひたすらフリーズ合戦になったのでしょうか。

 このあと札幌国際大学のラストストーンはガードに引っかけてしまって、ハウス内はこの形のままで赤が1点スチール。試合はそのまま北海道銀行の逃げ切り勝ちとなりました。熱い試合をやってますね。

女子決勝 北海道銀行 - 札幌国際大学
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
北海道銀行 3 0 0 1 0 0 0 1 1 0 6
札幌国際大学   0 0 1 0 2 1 0 0 0 1 5

 J:COMテレビがどういう条件で見られるのかよくわからないけれど、この番組は頻繁に再放送されているので、放送される地域にお住まいの方は探してみると見られるかもしれません。


 ちなみに、J:COMテレビでは平昌五輪も他ではなかなか放送しない競技を放送をしていてよく見ていました。特にバイアスロンを放送してくれたのはありがたかったです。トップ選手でも射撃は百発百中ということはない。射撃で外しても走力で挽回できる一方、やっぱりクロスカントリーでリードしていたのに射撃で外して逆転されることもある。1回失敗したら終了みたいな競技が多い中、絶妙なバランスがある競技です。まだ、2/24(土)と2/25(日)にもバイアスロンの放送があるようですね。

カーリング魂。

平昌五輪カーリング予選リーグの勝敗表(将棋の順位戦風)を作ってみた

 平昌五輪のカーリング競技の予選リーグが進行中ですが、今回は予選リーグの対戦表をテキストで作ってみました。勝敗数の前の数字は現在の世界ランキングです。

女子予選リーグ

■女子予選 14昼 15朝 15夜 16昼 17朝 17夜 18昼 19朝 19夜 20昼 21朝 21夜
【韓国】  -- カナ 日本 スイ -- イギ 中国 スウ -- アメ OAR  デン
08☆8勝1敗    ○  ●  ○     ○  ○  ○     ○  ○  ○ 
【スウェー】デン -- カナ OAR  スイ -- イギ 韓国 日本 -- 中国 アメ
05☆7勝2敗 ○     ○  ○  ○     ○  ●  ●     ○  ○ 
【イギリス】OAR  アメ 中国 -- デン 韓国 スウ -- スイ 日本 カナ --
04☆6勝3敗 ○  ●  ○     ○  ●  ●     ○  ○  ○    
【日本】  アメ デン 韓国 -- 中国 OAR  -- カナ スウ イギ -- スイ
06☆5勝4敗 ○  ○  ○     ●  ○     ●  ○  ●     ● 
【中国】  スイ OAR  イギ -- 日本 デン 韓国 -- アメ カナ スウ --
10▼4勝5敗 ○  ●  ●     ○  ○  ●     ●  ○  ●    
【カナダ】 -- 韓国 スウ デン -- アメ スイ 日本 -- 中国 イギ OAR 
01▼4勝5敗    ●  ●  ●     ○  ○  ○     ●  ●  ○ 
【スイス】 中国 -- アメ 韓国 スウ -- カナ OAR  イギ -- デン 日本
02▼4勝5敗 ●     ○  ●  ●     ●  ○  ●     ○  ○ 
【アメリカ】日本 イギ スイ -- OAR  カナ -- デン 中国 韓国 -- スウ
07▼4勝5敗 ●  ○  ●     ○  ●     ○  ○  ●     ● 
【OAR】   イギ 中国 -- スウ アメ 日本 -- スイ デン -- 韓国 カナ
03▼2勝7敗 ●  ○     ●  ●  ●     ●  ○     ●  ● 
【デンマー】スウ 日本 -- カナ イギ 中国 -- アメ OAR  -- スイ 韓国
09▼1勝8敗 ●  ●     ○  ●  ●     ●  ●     ●  ● 

男子予選リーグ

■男子予選 14朝 14夜 15昼 16朝 16夜 17昼 18朝 18夜 19昼 20朝 20夜 21昼
【スウェー】デン 韓国 -- アメ イギ カナ -- 日本 スイ イタ -- ノル
02☆7勝2敗 ○  ○     ○  ○  ○     ○  ●  ○     ● 
【カナダ】 イタ イギ ノル -- 韓国 スウ スイ -- アメ 日本 -- デン
01☆6勝3敗 ○  ○  ○     ○  ●  ●     ●  ○     ○ 
【アメリカ】韓国 -- イタ スウ デン -- 日本 ノル カナ -- スイ イギ
04☆5勝4敗 ○     ●  ●  ○     ●  ●  ○     ○  ○ 
【イギリス】スイ カナ 日本 -- スウ 韓国 -- イタ デン ノル -- アメ
06△5勝4敗 ○  ●  ○     ●  ●     ○  ○  ○     ● 
【スイス】 イギ イタ デン -- 日本 ノル カナ -- スウ 韓国 アメ --
05△5勝4敗 ●  ●  ○     ○  ○  ○     ○  ●  ●    
【ノルウェ】-- 日本 カナ 韓国 -- スイ デン アメ -- イギ イタ スウ
03▼4勝5敗    ●  ●  ○     ●  ○  ○     ●  ●  ○ 
【韓国】  アメ スウ -- ノル カナ イギ -- デン イタ スイ -- 日本
16▼4勝5敗 ●  ●     ●  ●  ○     ●  ○  ○     ○ 
【日本】  -- ノル イギ -- スイ イタ アメ スウ -- カナ デン 韓国
08▼4勝5敗    ○  ●     ●  ○  ○  ●     ●  ○  ● 
【イタリア】カナ スイ アメ デン -- 日本 -- イギ 韓国 スウ ノル --
13▼3勝6敗 ●  ○  ○  ●     ●     ●  ●  ●  ○    
【デンマー】スウ -- スイ イタ アメ -- ノル 韓国 イギ -- 日本 カナ
09▼2勝7敗 ●     ●  ○  ●     ●  ○  ●     ●  ● 

 よくある対戦相手を縦軸に並べたリーグ表形式ではなく、将棋の順位戦の形式で作ってみました。実際の将棋の順位戦の表がどんなものかは、下のリンク先を見てください*1

 この形式だと、それまでの勝敗の流れがつかめるし、今後の日程もわかりやすいし、成績順に並び替えるのも容易だし、なかなか優秀な形式だと思います。他の分野でももっと採用してもいいと思う。

 なお、この予選リーグ表は今後も更新していくつもりですが、自分が試合の録画を見終わった段階での更新となります(^_^;)  リアルタイムで見られるとは限らない、というかほとんどリアルタイムでは見られないと思うので、最新の表を見たい方は、コピペして「メモ帳」とかで自分で書き換えてください。なんなら、コピペして自分のブログなり掲示板なりに掲載していただいても結構です。

もっとちゃんとした勝敗表と日程

 下記のページが見やすいと思う。

女子予選リーグ勝敗表

男子予選リーグ勝敗表

日程

*1:ところで、日本将棋連盟のサイトのトップページからこの順位戦のページになかなかたどり着けないの私だけでしょうか……。

カーリング五輪・世界選手権の国ごとの成績一覧表を作ってみた

※2020/03/31

表のみの別記事を作りました。

また、男子スキップの表も作りました。

y-koutarou.hatenablog.com


 平昌五輪のカーリング競技。ミックスダブルスはすでに予選リーグが終了して2月12日(月)から決勝トーナメントですが、男子と女子はともに2月14日(水)から予選リーグ開始です。いよいよ近づいてきました。

 今回はカーリング国際大会の観戦の参考になるような表を作ってみました。

女子

国別順位(女子)

 五輪の正式競技となった1998年の長野五輪以降の五輪・世界選手権の各国の順位を表にしました。国の順番は左から現在の世界ランキングが高い順、大会列の数字は世界選手権の回数です。背景の色は金・銀・銅を表しています。

国別スキップ選手名(女子)

 そして、長野五輪以降の五輪・世界選手権に出場した各国スキップ選手名の表も作りました。各枠の下段の最初の数字はその大会の順位、括弧書きの数字は年齢です。

 この表にはスキップで出場した選手しか書いていないので、同じスキップ名でも別チームな場合もあるし、この表に載っていなくてもスキップ以外で出場していたり、姓が変わっていることもあります。各選手の詳しい出場歴を追いたい場合はWikipediaなどを見てください。

 国によって同じスキップがずっと出場していたり、毎回入れ替わり立ち替わりで出場していたり。ある選手がずいぶん間があいて出場していたり。若手が活躍していたり、年齢が上がっても出場していたり。この表だけでもわかる雰囲気があると思います。

平昌五輪各国代表の寸評(女子)

 この表を作る過程などで思った、各国に対する自分の印象を一言書いてみます。

※選手名のリンクはNHKのピョンチャン五輪サイトの選手ページ。

  1. カナダ
    カーリングは国民的競技で、選手層は圧倒的。有名スキップはジェニファー・ジョーンズチェルシー・キャリー、クリスタ・マッカービルなど。今回は2017年世界選手権優勝のレイチェル・ホーマンのチームが出場する。金メダルの最有力候補。
  2. スイス
    2014~2016年世界選手権3連覇。進境著しい。ここも国内代表争いが熾烈。今回はビニア・フェルチャーでもなくアリーナ・ペーツでもなくミリアム・オットでもなく、シルバーナ・ティリンツォーニのチームが出場。
  3. OAR(ロシア)
    近年はアンナ・シドロワを擁して、世界選手権2014~2016年は3位、2017年は2位。今回こそ五輪メダルかと思ったが、シドロワが12月末の代表決定戦に敗れる大波乱(代表決定戦をやらずに五輪代表に決まっていた気がするのだけど……。軽井沢国際のチーム紹介でも「2018 Russia Olympic Team」って書いてあるし……)。代わって出場するのは、こちらも美人軍団のビクトリア・モイセエワのチーム。
  4. イギリス(スコットランド
    カーリング発祥の地。五輪ではイギリス代表、世界選手権ではスコットランド代表として出場する。近年は若き女王イブ・ミュアヘッドが席巻している。ソチ五輪銅。
  5. トリノバンクーバーで五輪連続金、ソチ五輪銀の強豪。しかし、ここ4年の世界選手権の成績は以前と比べると今ひとつ。シグフリードソンも引退したし。
  6. 日本
    五輪は正式競技となった長野から6回すべて出場している。今回は2016年世界選手権2位の藤澤五月のチーム(LS北見)が出場する。
  7. 世界選手権優勝経験あり。しかし、近年メダルには手が届いていない。
  8. 韓国
    日本・中国より遅れて出てきてアジア三強に。PACCで優勝するなどチーム状態は良いようだ。地元開催の利を生かせるか?
  9. 古豪だが、近年の成績は以前ほどではない。五輪・世界選手権の出場は継続中。今回はレネ・ニールセンが引退して五輪出場もピンチだったが、最終予選を勝ち抜いて出場を果たした。
  10. 中国
    バンクーバー五輪銅。以前は世界の中でも強豪だったが、前回・今回と連続して五輪最終予選行きとなった。PACC2位以内に入らないと世界選手権に出場できないからアジアはつらいね。次回からルールが変わるようだけど。ソチ五輪後引退?していた王冰玉が復帰してまたも出場する。

 過去の実績からすると、「Aランク」はカナダ、スイス、ロシア、イギリス(スコットランド)、スウェーデン。この5か国だけで五輪・世界選手権のメダルの7割以上を占めます。

 こう見ると、日本がメダルを取るのはやはり難しいことだと感じます。まず、Aランク以外の4か国に勝つのは前提条件。その上でAランクの5か国のうち3つを上回って、やっと銅メダルだからね。1つに勝つのだって難しいだろうに。2016年世界選手権「銀」の実績があるから、期待するけどね。

男子

国別順位(男子)

 強い国は女子と似ていますが、やや異なる部分もある。カナダ、スウェーデン、イギリス(スコットランド)、スイスが強いのは女子と同じですが、カナダがとにかく強い。女子でもカナダは強いけれど、男子は実績ではカナダが他を圧倒している。男子はロシアがそれほどでもない。そして、女子は近年世界選手権にもなかなか出場できないノルウェーが強豪の一角、という感じですね。

リンク集

データ

平昌五輪関連

NHKピョンチャン五輪サイトの選手(カーリング・国別)ページ
BBM2017インフィニティ/INFINITY■レギュラーカード■085/藤澤五月/カーリング

日本カーリング選手権2018女子で優勝した富士急の名シーン

 もうすぐ平昌五輪が開幕しますが、その前に第35回日本カーリング選手権が開催されました。今年は五輪代表チームであるSC軽井沢クラブLS北見が出場しないし、NHKの中継は3試合しかなかったけれど、やはり始まってしまうと見てしまうね。YouTubeの中継も少しは見れました。

 そしてこの大会、女子は富士急が優勝しました! 強気な若手スキップ・小穴桃里選手とベテランの闘将・西室淳子選手がおもしろくて、個人的に以前から注目していたチームです。そのチームがついに優勝。まあ、過去の3大会は3位・2位・3位だし、今回はLS北見が出場していないのだから、意外な結果と見るべきではないかもしれません。しかし、過去の予選リーグは4勝4敗でギリギリ通過だったり強豪相手には負けていたりするので、順位の割には強いチームという印象がありませんでした。強豪相手には序盤から連続スチールされて差を付けられた試合も多かったし……。今回も、予選リーグは中部電力北海道銀行の強豪2チームに負けて6勝2敗の3位通過。期待はするけど、プレイオフを勝ち抜くのは難しいかなと思っていました。それが優勝。

 というわけで、この大会の富士急のハイライトシーンを、局面図を使って振り返ってみます。

レイオフ3位-4位

 プレイオフ初戦は予選3位と4位の対戦。富士急-青森Jr。青森Jrは予選リーグ最終戦中部電力を破って、大逆転でのプレイオフ進出。勢いに乗っていて怖い相手でした。試合はクロスゲームのままエキストラエンドまでもつれる接戦の末、7-6で富士急が勝利、準決勝進出を決めました。

女子プレーオフ3位-4位 青森Jr - 富士急
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 EE
青森Jr   0 1 0 2 0 1 0 0 1 1 0 6
富士急 2 0 1 0 1 0 1 1 0 0 1 7

準決勝 中部電力-富士急

5エンド

女子準決勝 中部電力-富士急 05エンド 黄・先攻富士急 スキップ2投目

 迎えた準決勝の相手は中部電力。3エンドにスチールされますが、4エンドに3点取って一気に逆転。とはいえ、試合はこれから。

 5エンド。先攻・黄・富士急のスキップ小穴桃里の2投目、相手のナンバー1をはじき出して投げた黄はハウス入り口の味方の石の裏、というヒットロールを完璧に決める。ナンバー1・2・3・4まで取る。

 中部電力はラストストーンを青に入れないとスチールされるし、手前のガードに引っかけようものなら4点スチールもあり得るプレッシャーのかかるドロー。実際、手前のガードにかすってナンバー4を取るにとどまり、富士急が3点スチール! 6-2となり一気に大優勢となりました。

7エンド

女子準決勝 中部電力-富士急 07エンド 黄・後攻富士急 スキップ2投目

 6-3の富士急リードで試合は7エンド。後攻富士急のラストストーンは、相手の石をテイクして投げた石は残れば2点取れる場面。ここでまさかのスルー! 思わずテレビの前で「ああーーーーーー」って声を出しましたよ。これを決めてれば勝ってたのに……。決まっていれば2点のところが、逆に1点スチール。差し引き3点を失うショットになってしまった。ここで、すかさずコーチ席にいる西室淳子のおかんむりな表情(←かなりバイアス入ってます)を抜いたNHKの中継はナイス。

実況「西室淳子選手も、なんでそのショットになってしまったんだろうという、悔しそうな顔をしていました」

 しかし、冷静に見れば6-4の2点リードで8エンド後攻だから、まだだいぶ有利。この後、むしろ中部電力の方にミスが出たりして、きわどいシーンもなくそのまま富士急勝利、決勝進出となりました。

女子準決勝 中部電力 - 富士急
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
中部電力 0 1 1 0 0 1 1 0 1 - 5
富士急   0 0 0 3 3 0 0 3 0 - 9

 この大会の富士急は、結成時からチームを支えていた西室淳子がリザーブに回っていて(大会期間中に妊娠中であることが明らかになった)、チームに加入して間もない現役高校生、小谷有理沙がリードに入り、その影響で石垣真央がリード→セカンド、小谷優奈がセカンド→サード、小穴桃里がサード→フォースと玉突き式にポジションを変更していました。同じオーダーで臨んだ軽井沢国際は、内容は悪くなかったようですが、結果は4戦全敗。「さすがに西室抜きで難しいか」と思っていたので、準決勝に進出してテレビで中継が見られただけでもう満足という気持ちでした(^_^;) それがもう1試合見られることになって嬉しい……(←まだ優勝できるは思っていない)。

決勝 北海道銀行-富士急

3エンド

女子決勝 北海道銀行-富士急 03エンド 赤・後攻北海道銀行 スキップ2投目

 富士急名シーンと言いながら対戦相手のナイスショットも紹介します。先攻・富士急のスキップ2投目でハウスの入り口をふさぐ石を置き(ハウス上部の右の黄)、センターガードの赤を使う道もない。北海道銀行のラストストーンは角度のある難しいランバックを狙うしかない状況。「こんなの決まるわけがない」と思って見ていたら、これが決まってしまう。2点スチールもあり得た大ピンチで2点を取るビッグショット。さすが小笠原歩、ホントに劇場型スキップだなあ。

4エンド

女子決勝 北海道銀行-富士急 04エンド 黄・後攻富士急 スキップ2投目

 後攻・富士急スキップ小穴のラストストーン。ナンバー1・2・3を見せられたプレッシャーのかかるドローだったが、見事にナンバー1を取る。

9エンド

女子決勝 北海道銀行-富士急 09エンド 黄・後攻富士急 スキップ2投目

 8エンドは2-2の同点。後攻・北海道銀行はラストストーンでブランクもできたが、1点取る方を選択する。

 9エンド1点リードで後攻の富士急。ここはブランクにするか、2点以上取りたい。1点取らされて10エンド同点先攻になってしまうと不利。

 しかし、このエンドは北海道銀行のショットが上回っていて、ラストドローで1点取るしかない、むしろ1点取るのも難しい展開になってしまう。それでも、失敗すればスチールされてしまう厳しいドローを、これも完璧に決める。

10エンド

女子決勝 北海道銀行-富士急 10エンド 黄・先攻富士急 スキップ2投目

 同点で最終エンド。先攻の富士急が勝つにはスチールするしかない。

 先攻・富士急スキップ小穴桃里の2投目。最後のドローの場所を狭くするハウス内ガードを完璧に置いた。

 このあと、北海道銀行はプレッシャーのかかるラストドローをいま置かれた石に当ててしまいナンバー1を取れず、富士急がスチール。富士急優勝。

 4エンドや9エンドもそうだったけれど、今回の富士急はこのような重要な状況でのドローを決めた場面が何回かありました。それまで何回も決めていたドローが、プレッシャーがかかるここ一番で失敗するという場面はカーリングでは頻繁にあります。テイクアウトのような派手さはないけれど、こういうプレッシャーのかかるドローショットカーリングの醍醐味だと思います。今回の富士急はそのドローショットを、チーム内でコミュニケーションを取ってよく決めていました。

女子決勝 北海道銀行 - 富士急
チーム名 H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
北海道銀行 0 0 2 0 0 0 0 1 0 0 3
富士急   0 0 0 1 1 0 0 0 1 2 5

 ところで、この試合の最後は、先にも書いたとおり北海道銀行のラストストーンがナンバー1になれず試合が決まりました。その際、ナンバー1・2が富士急なのは明白なので富士急優勝はストーンが止まった瞬間にわかりましたが、ナンバー3がどちらの石か微妙だったので、選手がその確認をしていました。しかも、実況アナがその状況をうまく伝えることができず、「やったー! 優勝だー!」という感じにならない。もやっとした終わり方になりました。

富士急は世界選手権へ

 日本選手権に優勝した富士急は、3月15~25日にかけて行われる女子カーリング世界選手権にも出場することになりました。あの富士急が世界選手権に出場するとは、楽しみでなりません。今回の世界選手権は、アジアの国が最下位になってしまうと次回の世界選手権のアジア出場枠が1つ減ってしまうそうなので、最下位だけは避けてほしいと思いつつ、世界を相手にどこまでやれるのか楽しみでありつつ。五輪が終わっても忙しくなりそうですね(^_^;)